楽天、ヤクルト畠山獲得へ調査 FA権行使なら大型契約を用意

[ 2015年10月30日 05:55 ]

<ヤ・ソ>3回2死一、二塁、遊飛に倒れた畠山

 楽天が今季、国内フリーエージェント(FA)権を取得したヤクルトの畠山和洋内野手(33)を獲得に向けて調査していることが29日、分かった。

 梨田新監督で2年連続最下位からの巻き返しを目指し、補強のテーマが右の強打者獲得。星野仙一球団副会長は「十二分な戦力とスタッフをそろえることが私の第一の仕事」と話しており、ヤクルトの4番の動向に目を光らせている。

 畠山は15年目の今季、自己最多の26本塁打をマーク。105打点を挙げて打点王のタイトルを獲得し、14年ぶりのリーグ優勝に貢献。プロ入りから在籍するヤクルトへの愛着が強く、既に球団から3年契約が提示されているもようだが、この日試合後に「ヤクルトに残って優勝を目指して頑張ることが大前提だが、優勝して打点王を獲ってこういうタイミングはなかなかない。野球選手として他のチームがどう評価するか、聞いてみたい気持ちもある」と話した。

 楽天は近年の補強のテーマが右の強打者。主力は銀次ら左打者が多く、右打者は毎年のように外国人選手に頼っている。13年はジョーンズ、マギーの活躍もあって球団初の日本一を達成したが、今季は主砲のペーニャやサンチェスが不振に苦しみ、2年連続で最下位に低迷した要因となった。

 楽天は外国人に頼らず、日本人選手が中心となったチームづくりを目指しており、和製大砲の畠山は補強ポイントに合致する。西田、福田ら右打ちの若手にとっては練習法など「教材」にもなれる。さらに宮城・仙台に本拠地を置く楽天は東北全土への地域密着を強化しており、岩手出身の畠山は魅力的な存在だ。

 この日、仙台市内の球団事務所で安部井寛チーム統括本部長は「どのような選手がFA宣言するのか公示を待ちたい」と動向次第でFA補強に動くことを示唆。畠山が権利を行使した際は速やかに正式オファーを出す予定で、ヤクルトに負けない大型契約を用意する。

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2015年10月30日のニュース