千賀投入も…山田に逆転2ラン被弾 工藤監督「やられちゃったね」

[ 2015年10月28日 05:30 ]

<ヤ・ソ>5回2死一塁、山田に逆転2ランを浴び肩を落とす千賀

日本シリーズ第3戦 ソフトバンク4―8ヤクルト

(10月27日 神宮)
 ソフトバンク・工藤監督が自信たっぷりで送り出した切り札だった。1点リードの5回2死一塁で千賀がマウンドへ。だが、結果は最悪だった。山田に内角の148キロ直球を左翼席へ運ばれた。痛い逆転2ラン。初出場の舞台で1軍戦では2年ぶりの一発を浴び、22歳の右腕は膝に手を当て打球の行方を見送った。試合後も無言のまま、球場を後にした。

 「やられちゃったね。甘く入らないとあそこまでは飛ばない。せっかく対策しても、コントロールできなかったらね」

 初黒星を喫した指揮官は、さばさばとした表情とは裏腹に厳しい言葉を発した。先発・中田は3回まで山田に2打席連続被弾していた。「(千賀は)大事な場面でと最初から考えていた」。CSファイナルSでは2試合3回2/3無失点で陰のMVPと呼ばれたほどの活躍だった。ただ、5回はカウント3ボール1ストライクから外を狙った球が内角へ吸い込まれた。ポストシーズンで昨季の日本シリーズ第2戦から続いていたチームの連勝は、9で止まった。

 「シリーズは合う、合わない、ということがある」と日本シリーズ14度出場の指揮官は言う。CSファイナルSと同じ短期決戦でも全くの別物だと考えている。大舞台の緊張感は普段の力を半減させる。3番手・バリオスは2回無安打無失点で4番手・五十嵐は1回3失点。シリーズへの適応力を見極める材料となれば、この1敗も痛くはない。帰り際に観客から声援を送られると「ほら、ファンの人たちもまたあしたって言っているでしょ」と早くも気持ちを切り替えていた。(福浦 健太郎)

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