亜大3季ぶり優勝 ドラフト指名漏れの藤岡が逆転の口火打

[ 2015年10月28日 05:30 ]

<亜大・国学院大>優勝を決め歓喜の輪を作る亜大ナイン

東都大学野球秋季リーグ最終週最終日 亜大5-2国学院大

(10月27日 神宮)
 未消化だった第4週の国学院大―亜大3回戦が行われ、亜大が5―2で国学院大に逆転勝ち。2勝1敗で勝ち点4とし、6連覇した14年春以来3季ぶり24度目のリーグ制覇を決めた。絶対的なエースは不在。さらに22日のドラフト会議で北村祥治主将、藤岡裕大両内野手(ともに4年)が指名漏れし落胆した中、結束を固め混戦を制した。亜大は11月13日開幕の明治神宮大会に出場する。

 ベンチから勢いよく飛び出した亜大ナインがマウンドで次々と折り重なる。昨秋4位、今春5位からの復活V。生田勉監督は「最高の気持ち。僕にとっては今回が一番うれしい優勝」と感無量の様子だった。

 2点を追う6回に一挙4点で逆転。口火を切る左翼線二塁打を放ったのは1番・藤岡だった。プロ一本の思いで臨んだ22日のドラフト会議で指名漏れ。ショックで翌朝6時まで泣き続けた。「野球が嫌いになりそうだった」。指揮官から「自分のことを表に出すな。国学院との試合は野球が好きな方が勝つぞ」とカミナリを落とされ目が覚めた。練習後にはナインが「フレー!フレー!」と藤岡と同じ指名漏れの北村へ声を張り上げエール。仲間の気遣いに奮い立ち、2安打した藤岡は「4年間が報われた」と笑った。

 9回1死一、二塁からは黄色靱帯(じんたい)骨化症から復活した右腕・花城が登板して試合を締めるなど4年生が躍動した。「うれしい。このチームで良かった」と花城。固い結束で王座に返り咲いた。(松井 いつき)

 ▼元日本ハム・木佐貫洋氏(今季限りで引退。スタンドで観戦)勝負強かった。引退のあいさつに行った時、選手からもらったネクタイを締めてきた。勝って良かった。

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2015年10月28日のニュース