ヤクルト打線 バンデンに脱帽 得点圏1度だけ、粘っても四球なし

[ 2015年10月26日 05:30 ]

<ソ・ヤ>8回無死、右邪飛に倒れたバレンティン(左)はバンデンハークに声をかけてベンチに戻る

日本シリーズ第2戦 ヤクルト0-4ソフトバンク

(10月25日 ヤフオクD)
 わずか3安打。三塁すら踏めない。零敗を喫したヤクルト・真中監督は「投手が良かった…」と言った後に一瞬、言葉を探してから口を開いた。

 「(バンデンハークは)全く付け入る隙がなかった。ボールも強かった。みんなで協力して、球数を投げさせようとすることができたけど、完敗ですね」。初回、先頭の上田が左前打で出塁したが、続く川端の初球に二盗に失敗。指揮官は「ランナーを出して圧力をかけたかった」と振り返ったが、好機を築けなかった。その川端は13球、4回にも上田が11球粘った。各打者も追い込まれてからファウルで粘るなど7回までに100球を投げさせたが、四球を与えてくれない。得点圏に走者を置いたのは4回の1度だけ。川端は「粘っても四球も取れない。何とかしなきゃいけないけど…」と目線を落とした。

 2戦、計18回で回の先頭の出塁は1度だけ。セ・リーグで最多得点(574)、最高打率(・257)を誇った強力打線が先手を取り、投手陣の負担を減らす戦いができない。バンデンハークは速球主体だったが、要所で投じたナックルカーブに全く対応できなかった。連敗スタート。個々の判断に委ね、好循環を求める時間はない。6番のバレンティンは2戦で6打数無安打。「神宮に行ったら3試合ある。変わるよ」と前向きに話したが、速球にも変化球にもタイミングが合わない。

 日本一となった01年以来、14年ぶりの日本シリーズ。選手は初体験の舞台だ。DH制はなくなる本拠地。そして今季44勝22敗1分けと圧倒的な勝率を誇る本拠地を追い風に変えるには大胆な方策も必要だ。「打開策はいろいろありますので、これから考えます」と真中監督。このままのみ込まれるわけにはいかない。 (倉橋 憲史)

続きを表示

この記事のフォト

2015年10月26日のニュース