阪神は当日決定 金本監督「無難な選手のドラフトから脱却」

[ 2015年10月22日 05:30 ]

阪神・金本新監督

 猛虎変革の第一弾は、金本流ドラフトだ! 阪神の金本知憲監督(47)が21日、22日に都内で開かれるドラフト会議へ向け、改めて「素材重視」の方針を明らかにした。「無難な選手のドラフトを脱却しないと。欠点、大いにけっこう」と言い切り、短所より長所を重視した戦略を取る考えを示した。さらに直近3年間、球団方針で凍結していた育成選手の指名復活も視野に入れた。

 金本流のドラフト戦略は、極めて明確だ。素材重視――。ダイヤの原石を徹底指名する。その方針は、どうしても即戦力が指名される傾向の強い1位でもブレない。

 「俺も、まだ(1位候補の)ビデオをじっくり見られていないからね。まあ今からと明日、見ていきます。即戦力はそんなにいないんでしょ? それやったらやっぱり、“とりあえず使える”というよりは、将来的にエース、クローザー、クリーンアップを打てるとかね。1番打者で盗塁王を獲れるような選手かな」

 就任会見から、まだ3日目。この日のスカウト会議にも出席できなかった。しかし、方針はぶれない。そして情報にも敏感になっている。「岡田って言うの、大商大の。あとは(県)岐阜商の子、高橋。オコエ、明大の高山…(青学大)吉田も聞いた」。金本新監督の口から真っ先に名前が挙がるなど、直前になって大商大・岡田の評価が急上昇しているのが伺える。その上で、言葉に力を込める。

 「無難な選手のドラフトを脱却しないと。それはすごく僕も(球団に)言っているので。欠点、大いにけっこう。欠点は入れて、直すんだから。4~5年で1人くらいやから、ちゃんとレギュラー張っているのは。そうやって考えたら、思い切って獲った方が良い」

 目先の勝利を求めて、安易な指名に走るつもりはない。制球難、球種が少ない、変化球が打てない…。現段階で、欠点があっても構わない。それを補って余りある長所を、最優先する。だから温めていた、もう一つの「腹案」も披露した。

 「育成とかでも、面白いのはダメ元でね。今、育成出身の選手が1軍でいっぱい活躍している。独立リーグからもレギュラーが出てきている。まだ球団には言っていない。今、フッと思ったこと。ドラフトは当たれば、ラッキーと思わないと」

 猛虎にとっては4年ぶりとなる育成指名の復活も視野に入れ、初のドラフトに臨む。まさに「変革」の第一弾。まずは将来のチームを背負う「原石」を獲る。もちろん、自らの手でダイヤモンドに磨き上げる算段だ。(惟任 貴信)

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2015年10月22日のニュース