早実・清宮 センバツ絶望…2安打1打点もサヨナラ負け

[ 2015年10月13日 05:30 ]

<二松学舎大付・早実>10回1死二、三塁、二松学舎大付・鳥羽(右)のサヨナラ打にぼう然とする清宮

秋季高校野球東京都大会2回戦 早実1―2二松学舎大付

(10月12日 市営立川)
 今夏甲子園4強の早実が12日、秋季高校野球東京都大会2回戦で二松学舎大付に延長10回の末、1―2でサヨナラ負け。来春センバツ出場が絶望的となった。注目の清宮幸太郎内野手(1年)は先制打をマークするなど2安打と奮闘したが、目標の5季連続甲子園出場は途絶え、さらなるレベルアップを誓った。

 延長10回、左翼の頭上を越えていく打球を、一塁手の清宮はぼう然と見上げた。来春センバツが絶望的となるサヨナラ負け。「もう少しで勝てたと思うと悔しい。甲子園に5回出るのは一つの目標だった。最後の最後で勝ちきれないのは練習が足りないということ」。涙はない。じっと悔しさをかみしめていた。

 4000人の観衆が集まる中、東京No・1の呼び声高い144キロ左腕・大江との注目の対決。前日には、今夏甲子園メンバーの3年生左腕・上條を「仮想大江」に見立てて対策した。初回はスライダーを打って遊ゴロ。「タイミングが取りにくい。僕も調子が良くなくて、体が一塁側に流れて修正できなかった」。徹底した外角攻めを受けながらも、4回は甘く入ったスライダーに食らいついて右中間二塁打。0―0の6回1死二塁では低めの直球を中前へはじき返し、先制点を叩き出した。

 しかし、9回の第4打席は外角低めの直球に空振り三振。その裏に追いつかれ、延長戦で打席が回ってくることはなかった。今春高校公式戦デビューを飾った市営立川球場で、2季連続甲子園の夢が絶たれた。試合後の整列では大江から「良いバッティングしてるね」と声をかけられた。1年生としての公式戦はこれで終了。U―18ワールドカップで国際舞台も経験し「中学に比べたら比べものにならないくらい成長した」と振り返った。

 この経験をどう生かすか。和泉実監督は「三塁も含め、他のポジションをやらせればプラスになることは間違いない」と三塁に挑戦させるプランも示唆した。「ここで終わりじゃない。一冬越えてチームも自分もレベルアップして戻ってきたい」と清宮。この悔しさは来夏、再び甲子園へ戻るための糧となる。(松井 いつき)

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