原監督「適時打がね」…2日で22残塁、11安打もタイムリーなし

[ 2015年10月12日 05:30 ]

<巨・神>ベンチで渋い表情を見せる原監督

セ・リーグCSファーストS第2戦 巨人2-4阪神

(10月11日 東京D)
 本拠地の大歓声はすぐに悲鳴へと変わった。2点を追う9回1死から代打・高橋由が右中間二塁打。しかし、後が続かない。巨人は1勝1敗と逆王手を食らい、徳俵に足が掛かった。

 原監督は感情を押し殺すように、冷静に敗因を分析した。「適時打がね。いいところまで(好機を)つくるんですけどね。結果的には適時打が一本もないということ。その辺でしょうね」。3者凡退は4回の1イニングのみ。得点は内野ゴロの間に挙げたものと、ソロ本塁打による2点に終わった。11安打を放ちながら10残塁の拙攻。4回4失点と乱調のエース菅野を救うことができなかった。

 得点力不足を補うべく、原監督は先発オーダーを組み替えた。前日に2三振を含む4打数無安打だった3番・坂本を「責任の重さというか、軽い状態で打席に立たせようということですね」と昨年4月以来となる7番に起用。3番に長野、5番に亀井を置いた。4番阿部も含めた4人はそれぞれ安打を放つも「線」として得点にはつながらない。最善を尽くした用兵は実らなかった。

 阿部は「点が入るところで打たないと意味がない。(好機で)打てていれば、流れが変わっていた」と悔しさをあらわにした。坂本は「あした勝つだけです。打順は何番でも変わらない」と懸命に前を向いた。12日の第3戦に敗れればリーグ4連覇に続き、3年ぶり日本一への道も断たれる。原監督は「あした、また、ですね」と短い言葉で結んだ。セ・リーグの2位チームがCSファーストSを白星発進しながらファイナルS進出を逃したケースは過去にない。このまま不完全燃焼で終わるわけにはいかない。 (大林 幹雄)

 ≪10残塁はCSワーストタイ≫巨人は2桁の11安打を放ちながら2点止まり。それも初回片岡の三塁ゴロと7回アンダーソンのソロ本塁打で挙げたもの。走者得点圏では7打数無安打に抑えられた。初戦も得点圏ではマイコラス、亀井と2安打だけで2戦合計で19打数2安打(打率・105)。残塁も初戦が12でこの日が10。CSで巨人の2試合連続2桁残塁は12年中日とのファイナルSの5、6戦でいずれも10残塁を記録したのに並ぶワーストタイだ。

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2015年10月12日のニュース