大谷、また“CS魔の2回” 昨年に続く失点「整理し切れず…」

[ 2015年10月11日 05:55 ]

<日・ロ>2回1死満塁、今江に走者一掃の適時二塁打を打たれる大谷

パ・リーグ クライマックスシリーズ・ファーストステージ第1戦 日本ハム3-9ロッテ

(10月10日 札幌D)
 日本ハム・大谷は敗戦を素直に受け入れた。2回2/3を5失点。調整登板を除けば、プロ3年目で自己最短の降板だった。

 「2回を整理し切れずにそのまま3回にいってしまった。シーズン中は切り替えられたけど、ポストシーズンの難しさがあった」

 1点を先制した直後の2回。先頭のデスパイネに、この試合最速の160キロ外角直球で見逃し三振に仕留めた。快調に見えたが、連打と四球で1死満塁とすると、今江に左中間へ走者一掃の二塁打を許し、流れを失った。3回には3者連続二塁打でさらに2失点。交代はやむを得なかった。

 昨年のCSでもファーストS、ファイナルSの2度の登板で、いずれも失点した「魔の2回」。前日のロッカールームでは、主将を務める中継ぎ左腕の宮西に「5回で息切れしてもいいくらいでいきますよ」と初回から全力投球することを誓い、対策も練っていた。過去2試合は3回以降に立ち直り、チームも勝利したが、この日は短期決戦の重圧に沈んだ。

 「一つ一つの球を信じ切れなかった。自分の球に疑いを持って投げ込むことが多かった」。打たれた6安打は全て直球。スライダーとフォークは高めに浮き、カウントを取りにいった直球を痛打された。今季は自己最多の15勝、防御率(2・24)、勝率(・750)の投手3冠。中12日を空けて万全で臨んだが、期待に応えられなかった。

 負ければ3年目のシーズンが終わる第2戦。栗山監督は大谷の起用法について「球数(64)も少ないし、いろいろと考える」と話しており、代打待機が有力だ。登板翌日の野手出場となれば、1年目以来。マウンドの借りはバットで返す。それは二刀流の大谷にしかできないはずだ。 (柳原 直之)

 ▼日本ハム・栗山監督(大谷を)かばうわけではないけど、これが野球の難しさ。追い込まれた中で何ができるか。

 ▽大谷の「CS魔の2回」 昨年10月11日のオリックスとのファーストS第1戦(京セラドーム)の2回は、2死走者なしから突如として崩れた。ヘルマンに左中間二塁打を浴びた後、4連続四死球で2失点。プロ入り初の2者連続押し出し四死球だった。19日のソフトバンクとのファイナルS第5戦(ヤフオクドーム)の2回は、無死満塁から吉村に左越え二塁打、今宮には左前適時打を浴びるなどこの回4失点。いずれも直球を痛打された。ただ、2試合とも3回以降に立ち直り、チームも勝利した。

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2015年10月11日のニュース