藤浪 根負け…亀井に直球カットされ狙われていたカットボール痛打

[ 2015年10月11日 08:00 ]

<巨・神>6回1死、長野の中前打をよけて転倒する藤浪

セ・リーグ クライマックスシリーズ・ファーストステージ第1戦 阪神2-3巨人

(10月10日 東京D)
 6回2失点ながら阪神・藤浪は点の取られ方が悪すぎた。投手のマイコラスに先制適時打を浴びたのもそうだが、それ以上に「もったいなかった」と振り返ったのが6回の失点だった。

 1死一塁で打席には亀井。2ボール2ストライクと追い込んで、8球目を投じる前に自らのけん制悪送球で1死三塁とピンチを広げた。犠飛も許したくない場面で、藤浪はここから4球連続で内角直球を投げ込む。これを亀井は全てカットして逆方向にファウル。そして12球目は阪神バッテリーが選択したカットボールだった。

 藤浪は「ストレートで決めたいというこだわりはなかった。配球の問題。ただ甘いと言えば甘かった」とし、捕手・梅野は「あれだけ高めの真っすぐをファウルされていたので、最後は膝元のカットで勝負しようと…」。フォークボールはこの日はベース手前でワンバウンドすることが多く、精度の低さから選択肢を外れていた。

 結果は投手強襲の適時安打。「2ストライクアプローチ」。日本ハム元監督のトレイ・ヒルマン氏(現アストロズベンチコーチ)が好んで使った言葉だ。追い込まれたら打者は軸足までミートポイントを下げて、難しい球はファウルで逃げ、狙い球を待つという戦術。亀井は「藤浪のインサイドのスライダーとカットボールは強く意識していないと(視界から)消える球。(2球目に)空振りした球でもあったし、真っすぐを何とか当てながら待っていた」。最後の最後に若き阪神バッテリーが“根負け”し、2点目を失う形となった。(東山 貴実)

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