有藤氏がパCSを占う ロッテ勢いは上回るが涌井が“懸念材料”に

[ 2015年10月10日 08:40 ]

ロッテの涌井

 ロッテはシーズン最後の9試合を8勝1敗で終えた。そのうち日本ハムから4勝。勢いは上回る。1番打者の荻野が足でかき回し、中軸も清田が好調で得点力も期待できる。ただ、懸念材料は涌井だ。

 最多勝を目指して6日の楽天戦に中4日で登板。延長10回137球を投げた。そこから再び中4日で第2戦に先発する。CSと個人タイトル、どちらが大切か。今季、ロッテはシーズン中の大事な試合は涌井に任せてきた。厳しい日程でのエースの投球が、CSの行方を左右するだろう。

 日本ハムは陽岱鋼の打撃に注目したい。今季は故障もあって86試合で打率・259。本来の状態を取り戻して、短期決戦ならではのラッキーボーイになれるか。

 ただ、どちらのチームが勝ち抜いてもソフトバンクの壁は厚い。首痛の柳田の状態は不安だが、長谷川をDHなどで起用できる。投手、攻撃、守備力とトータルで見た力は上。絶対的な有利は動かないが、面白いのはロッテか。先発の駒もそろっており、3点差以内の僅差の勝負に持ち込めば5年周期の「下克上」の可能性も出てくる。(有藤通世=スポニチ本紙評論家)

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2015年10月10日のニュース