サヨナラV呼んだ最強救援陣 出番固定で防御率大幅改善

[ 2015年10月3日 08:45 ]

<ヤ・神>トロフィーを持つバーネットら投手陣

セ・リーグ ヤクルト2-1阪神

(10月2日 神宮)
 昨季の弱点は今季、ストロングポイントとなった。執念の6人継投。高津投手コーチは「みんなが歯を食いしばってつないでくれた。これが今年のチーム」と救援陣の力を称えた。

 先発の小川が98球で6回無失点。先発が球数を気にせず投球できるのは強力な救援陣がいるからだ。71試合目の登板となったオンドルセクは7回を3者凡退。1点リードの8回2死一、三塁から救援したバーネットは、代打・関本に中前同点適時打を許し、今季初の救援失敗となったが、9回は2三振を奪うなど気迫の投球を見せた。延長10、11回は61試合目のロマンが無失点でサヨナラVにつなげた。今季40セーブの守護神バーネットは「2年間、悔しい思いをしたから最高の気分」と感慨に浸り、何度も優勝トロフィーを掲げた。

 2年連続最下位に沈んだ昨季のチーム防御率は12球団ワーストの4・62。高津コーチは「去年は“投手陣が悪い”と散々言われて悔しい思いをした」と振り返る。迎えた今季は試合前に、ある程度の登板順やイニング数を各選手に通達。よほどのことがない限り変更しないため、救援陣がブルペンで何度も肩をつくる必要がない。疲労はたまっているが、ここまで大きな故障はない。外国人トリオに加え、秋吉は、この日が73試合目の登板で、10年・松岡の球団記録に並んだ。「記録を更新したいので、残り2試合で、どちらかで投げたい」と頼もしい限りだ。

 今季ここまででチーム防御率も3・27(12球団5位)と大きく改善しているが、昨季4・58だった救援陣の防御率は実に2・61だ。14年ぶり優勝の裏に「ブルペン改革」があった。 (山田 忠範)

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2015年10月3日のニュース