ロッテ「ニュー石川」12勝!逆転CSへレオ撃ち0・5差

[ 2015年9月29日 05:30 ]

<西・ロ>力投を見せるロッテ先発・石川

パ・リーグ ロッテ4―2西武

(9月28日 西武プリンスドーム)
 ロッテの先発・石川が、今まで見せたことがない鬼気迫るオーラをまとって大一番のマウンドに上がった。「先を考えずに最初から全力でいった」。初回、先頭の秋山を148キロの直球で左飛に打ち取ると、続く渡辺の初球は自己最速タイの151キロをマーク。いつもは140キロ台前半だが、剛球を駆使する「ニュー石川」が西武打線に立ちはだかった。

 1点リードの2回、森に逆転2ランを浴び「あそこで一発はダメ」と反省したが、3回以降は失点を許さなかった。「2回からバテた。試合のことはあんまり覚えていない」。6回4安打2失点で自己最多の12勝目を手にするとともに、絶対に負けられない一戦でチームを勝利に導いた。

 逃げ出したいほどの緊張感に襲われた。「めちゃくちゃ緊張しましたよ。球場に来る車の中で“後ろから追突されないかな”って思ったぐらい。事故に遭えば投げなくてよくなるじゃないですか」。負ければ3位・西武とのゲーム差が2・5に広がり、自力CSの可能性が消滅する背水のマウンドで「自分でもこういう投球ができるんだなと思った」。捕手・田村も「えげつない球を投げていた。あんな石川さんは初めて」と証言するほど、極限状態で新たな能力が引き出された。

 西武とのゲーム差は0・5に縮まった。逆転CSに望みをつなぐ大きな勝利に「チームがひとつになっている」と石川。残り7試合。3位をめぐるし烈な戦いの結末は最後まで分からない。(重光 晋太郎)

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2015年9月29日のニュース