ソフトバンク5カ月ぶり今季2度目3連敗も ギーダ連発99打点

[ 2015年9月26日 05:30 ]

パ・リーグ ソフトバンク3-6ロッテ

(9月25日 QVC)
 規格外と言っていい。今季2度目の3連敗の中で柳田が強烈な光を放った。7月29日の楽天戦(盛岡)以来、今季4度目の1試合2発。34号まで伸ばしてホームランリーグトップの西武・中村に3本差に迫った。

 まずは5回だ。2死走者なしの場面でロッテの先発・涌井の真ん中高めに抜けてきたフォークを叩くと、ライナーで左翼ポール際に運んだ。

 「しっかりタイミングは取れていたけれど、ビックリしました」。実はこれがプロ5年目にしてQVCマリンでの初本塁打。柳田のパワーをもってしても「風が強いので苦手な球場。一発が出て良かった」と意識していただけに最後に残っていたパ・リーグ本拠地制覇アーチを喜んだ。

 7回は同じく涌井からバックスクリーンに2打席連発の34号ソロ。「ちょっとこすり気味だったけれど、風もありましたから」。2打席連発は8月11日、12日のオリックス戦での試合またぎ以来、今季3度目だ。

 トリプルスリー達成をほぼ手中に収めても柳田はさらにその上を行く。まさにトリプル3・5。それどころか西武より4試合多いことからキングも視界に。首位打者、盗塁王と攻撃部門の主要タイトルをことごとく獲得する可能性が広がった。打点こそ西武・中村に24差をつけられているものの、大台の100打点に王手もかけた。

 「積み重ねなんで、あしたからも頑張りたい」。トリプルスリー達成者での本塁打王は50年の別当薫(毎日)、53年の中西太(西鉄)以来となるが、トリプルスリーでの首位打者となるとメジャーでも類を見ない殿堂入り級の記録だ。

 藤井チーフ打撃コーチは「大振りになった時もあったけれど、今はまたコンパクトに振れている」と歴史的な“打撃王”の誕生に太鼓判を押した。残り9試合。どこまで記録を伸ばすのか。(田中 貴久)

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2015年9月26日のニュース