涌井粘投13勝!CS争う西武に0・5差 最多勝争う大谷に1差

[ 2015年9月26日 05:30 ]

<ロ・ソ>7回3失点で13勝目を挙げた涌井

パ・リーグ ロッテ6-3ソフトバンク

(9月25日 QVC)
 パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)進出争いで4位のロッテが3位・西武に0・5ゲーム差に接近した。25日のソフトバンク戦で涌井秀章投手(29)が7回3失点で13勝目。抑えの西野勇士投手(24)が左足骨折で戦線離脱した危機の中、チームを4連勝に導き、自身もハーラートップの日本ハム・大谷に1勝差に迫った。

 1イニングでも長く投げたかった。その一心で先発した涌井は7回を終えて9安打3失点。球数は102球で、まだ余力はあった。「西野のこともあったし、できるだけ中継ぎに負担をかけたくなかった。いけるところまでいきたかった」と、8回も続投すると志願。点差と今後の登板を考慮した首脳陣が交代を決めるとベンチで勝利を待った。内が試合を締めくくった瞬間、いつものポーカーフェースを少し崩した涌井の笑顔があった。

 3者凡退は一度もなかったが、打線の援護をもらいながら試合をつくった。柳田に浴びた2打席連続ソロには「余計な失点だった」と反省しつつ、降りしきる雨でぬかるんだマウンドでも集中力を切らさなかった。「初回の4点の援護が大きかった。チームが勝ったのがよかった」。自身の13勝目よりもチームの勝利を心から喜んだ。

 し烈なCS進出争いの行方は、その右腕に懸かっている。次は10月1日の日本ハム戦(札幌ドーム)で先発予定。その後は中4日で今季最終戦の楽天戦(コボスタ宮城)に先発するプランが浮上している。チームの命運を託されるエースは、短くなる登板間隔にも「準備をしなくてもいける。任される試合でしっかり結果を出す」と言い切った。

 全ては逆転3位のため。西武は試合がなかったためゲーム差は0・5に縮まった。自身の6年ぶりの最多勝の可能性もあるが今は個人タイトルに興味はない。「0・5ゲームに縮まったのは大きい。あと10試合で10連勝するつもり。(最多勝が)いるかいらないかと言われればいるけど」。負傷者が相次ぐ中、涌井の存在はあまりにも頼もしい。(重光 晋太郎)

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