阪神・鳥谷 初めて口にした「優勝」 12連戦前に強い決意

[ 2015年9月18日 05:30 ]

新井(左)と言葉を交わす鳥谷

 阪神・鳥谷敬内野手(34)が17日、「優勝」の2文字を口にして決意を新たにした。きょう18日から始まる勝負の12連戦を前に甲子園室内練習場での全体練習に参加。「優勝するために…」と明確な“ゴール”を強く意識した。首位のヤクルトを1差で追う2位。4年連続フルイニング出場へ向かう猛虎の主将は過酷な連戦にも頼もしく前を向いた。

 シーズン最終盤のヤマ場を前にしても、悲壮感はまったくない。18日から始まる運命の12連戦。悲願達成か、否かは、この12日間で決まると言っていい。文字通り過酷な戦いに挑む鳥谷はあくまでも前向きに言葉をつないだ。

 「12連戦はなかなか経験がないことなので分かりませんが、優勝するために一つでも多く勝てるようにやるしかない」

 8月以降、さらに激しさを増してきたセ・リーグの優勝争い。その間、公の場で口外することのなかった「優勝」の2文字に力を込めた。いや、主将はあえて言葉にしたのかもしれない。首位・ヤクルトを1差で追う2位。計算はしない。追いかける立場である以上、勝って、勝って、勝ち続けるしかない。

 開幕から129試合。チームではただ一人、フルイニング出場を続けてきた。ましてや、ポジションはショート。肉体面での疲労は計り知れないが、おくびにも出さないのが鉄人らしい。

 このままフルイニング出場を達成すれば、自身4年連続6度目となり松井秀喜氏に並ぶ歴代2位タイ。また全試合出場なら11年連続11度目で、王貞治氏に並ぶ歴代3位タイとなる。周囲は超一流のプレーヤーばかり。グラウンドへ立つことにも強いこだわりを持つだけに、モチベーションが尽きることはない。

 勝つために重要な要素は、1番打者として、いかに出塁できるかだ。今季は85試合で先発1番を務め、初回出塁は34度を数えた。その34試合でチームは20勝13敗1分け。貯金7の起点は鳥谷だった。塁にでれば打線が活気づくことは間違いない。

 全体練習では数多くの鋭いライナー性の打球で好調を印象づけ、午後には横浜へ移動した。9月に入り4試合で2安打以上を記録した一方、月間打率・273。チームも5勝5敗1分けで一進一退の状態が続いている。ラストスパートをかけるためにはキャプテンの猛打がほしい。(森田 尚忠)

続きを表示

この記事のフォト

2015年9月18日のニュース