山田3安打3打点33号!3尽くし虎狩り「きょうの1勝はでかい」

[ 2015年8月30日 05:30 ]

<神・ヤ>9回2死二塁、山田は左越えに33号2ランを放つ

セ・リーグ ヤクルト8-4阪神

(8月29日 甲子園)
 ヤクルトの山田哲人内野手(23)は29日、阪神戦の8回に決勝の右中間三塁打を放ち、チームの勝利に貢献した。9回には左中間へリーグトップの33号2ランを叩き込み、今季13度目となる3安打猛打賞で3打点の活躍。ツバメの若き主軸の活躍で首位の阪神に逆転勝ちし、ゲーム差を2に縮めた。

 虎党の歓声が悲鳴に変わる。1―2の8回。7回まで3安打で初回の1得点に抑え込まれていたメッセンジャーを、強力ツバメ打線がチーム一丸となって打ち砕いた。1死二塁から川端が初球を中越え二塁打として同点。さらに山田が、こちらも初球を叩いて右中間を真っ二つに破る適時三塁打。「ヤマバタ」コンビが相手右腕をKOした。

 「きょうの1勝はでかい」と興奮を隠せなかった山田。自身もここ3試合は無安打に終わっていたが「バットは振れていたし、不調ではないと開き直っていた」と強い心で挑んだ。6回に16打席ぶりとなる右前打。杉村打撃コーチが「引っ張りにいって安打が出ていなかったが、きょうは逆方向に打ち返していて彼の修正力や頭のよさが見えた」と評価した一打で完全に吹っ切れた。9回には左中間席へリーグトップの33号2ラン。甲子園でのプロ初アーチで「苦手だなというイメージだったけど、打ててよかった」と目尻を下げた。打点も84とし、トップの畠山に2差と大接近した。

 今季ここまで全119試合でフルイニング出場を続ける。今年から、アミノ酸サプリメント「MUSASHI」の日本総輸入元である株式会社インフィニティとアドバイザリー契約を結んだ。2月の春季キャンプから2種類のサプリメントを飲んでいたが1カ月ほど前から試合中に飲むドリンクも「リプレニッシュ」という同社のものを取り入れた。運動に必要な栄養素が全て入り、足がつりにくくなるなどの効果がある。食が細い山田だが「これだとおなかも張らずにご飯もちゃんと食べられる」と体調キープに努め、シーズン終盤にさしかかっても高いレベルで力を発揮している。

 引き分け以下で自力優勝の可能性が消滅する重要な一戦を制し、阪神に2ゲーム差と迫った。真中監督は試合前「エース級の投手だし、接戦にならないと勝ち目はない。競って終盤に持ち込みたい」と語っていた。まさにその通りの試合展開。「こういうパターンしかない。粘り強くできた」と話す表情に、確かな手応えがにじんでいた。(町田 利衣)

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