相次ぐ事故に球団も動く フィリーズが本拠地にネット増設計画

[ 2015年8月27日 16:17 ]

ファウルボールが直撃した女性ファンはリグレー・フィールドから病院へ搬送される (AP)

 米複数メディアは26日、ファンをファウルボールや飛んでくるバットから守るため、フィリーズが本拠地シチズンズバンク・パークに内野席にもネットを増設させる意図があることを伝えた。

 メジャーリーグの球場ではバックネットのみが存在し、日本のようにその他のエリアにネットが張られていない。選手との距離が近く、球場の臨場感が味わえる半面、鋭い打球や凶器と化したバットの危険にさらされる可能性もある。

 実際、今季のメジャーリーグではファンにファウルボールが直撃して病院へ搬送される事故が相次ぎ、6月には折れたバットがベンチ付近で観戦していた女性に直撃し、一時は生命の危機に陥る重篤な事態も起こっている。

 一部の選手もこの現状を危惧しており、タイガースのバーランダー投手は自身のツイッターで「全ての球場で予防措置が取られるべき。避けられる負傷を見るのに選手はうんざりしている。手遅れになってからでは遅い」とメジャーリーグに警鐘を鳴らしていた。

 そして、ついに球団も重い腰をあげようとしているが、すんなりとはいかない模様。まず、このような対応はフィリーズ独断とはいかず、全体で足並みを揃える必要があり、同球団はメジャーリーグが定める基準を待っているとのこと。

 また、各地域によって施設の設営に関する規定が異なるようで、メジャーリーグは現在、そのさまざまな規定を調査している最中。フィリーズもチケットの売り上げに影響するため、ネットを設置したくないというのが本音のようだ。そういった状況からメディアは今季中に実現することはないだろうと見ている。

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