ヤクルト、ライアンで2位浮上!7回1/3無失点&V押し出し

[ 2015年8月27日 05:30 ]

<ヤ・巨>4回2死満塁、菅野から押し出し四球を選ぶ小川

セ・リーグ ヤクルト4-0巨人

(8月26日 神宮)
 集中力を研ぎ澄ませた。4回2死満塁。打席に入ったヤクルト・小川は菅野に3球で追い込まれたが、ファウルで粘る。最後は11球目を見極めて押し出し四球を選び、先制点を自らもぎ取った。

 「投手相手だけに粘られると苦しくなると思い、簡単に終わらないようにと思ってやった結果。凄くよかった」。ここから一気に攻め立て、この回4点を奪った。4勝5敗と黒星先行で迎えた球宴休み。真中監督は小川にテンポの悪さを指摘すると同時に「ただ投げるのではなく、勝つ投手というのはバントやフィールディングも含めて全部できる投手。それがエースなんだ」と声を掛けた。この日は第3打席で送りバントも成功。期待に応える働きを見せ、指揮官も「打者に劣らぬ集中力を持って価値ある四球。あれで菅野が根負けした感じ」と喜んだ。

 小川は9人目の野手として「自分の投球が楽になるので打撃にもこだわりたい」という。6月、今季から契約するナイキ社に申し入れ、バットを変更した。重さは880~890グラムと変わらないが、重心を手前方向に変えて振り抜きやすいようにし、今月5日の同じ巨人戦では小山からプロ初本塁打を放っていた。

 本業でも、巨人打線を封じ込めた。8回途中まで7安打を浴びても本塁を踏ませない。8月12日広島戦(マツダ)から続く連続自責ゼロは24回1/3に伸びた。投げ合った菅野はドラフト同期生。「菅野さんはきょう勝てば10勝目で、僕が勝てば9勝で並ぶという意識はあった」とライバルとの投げ合いを振り返る。自身5連勝で、通算勝利数も菅野に並ぶ34となった。

 4カードぶりのカード勝ち越しで貯金を1とし、巨人と入れ替わって2位に浮上した。2年ぶりの2桁勝利に王手をかけたライアンは「あと1カ月。一戦一戦がシーズンの結果を左右する。悔いのない投球をしたい」。よみがえったエースを中心に、虎の背中を追う。(町田 利衣)

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