イチ、メジャー通算1万打席!15年目、史上2番目スピード到達

[ 2015年8月27日 05:30 ]

パイレーツ戦の初回の第1打席でメジャー通算1万打席に到達したマーリンズのイチロー(AP)

ナ・リーグ マーリンズ5-2パイレーツ

(8月25日 マイアミ)
 マーリンズのイチロー外野手(41)が25日(日本時間26日)、パイレーツ戦に「2番・右翼」で先発し、初回の第1打席でメジャー史上81人目となる通算1万打席に到達。15年目での達成は、歴代1位の通算4256安打を誇るピート・ローズ(レッズなど)の14年に次ぐ史上2番目のスピード記録となった。この日は2打数無安打ながら、7回に二盗を決め、史上38人目の通算500盗塁にあと2。こちらも節目の記録が目前だ。

 初回1死、イチローが打席に向かうと、センター後方の大型ビジョンには「特別な打席」であることが紹介された。地元ファンから拍手が湧き起こる中、1万打席目は、痛烈なライナーが右翼手のグラブに収まった。

 史上81人目の記録。長年にわたって安定した成績を残し、かつ体が丈夫ではないとたどり着けない数字だ。日本選手で2番目に多い松井秀喜(元ヤンキース)の5066打席を大きく上回る。

 「01年に(米国に)来た時に1万打席も立つとは誰も思っていなかっただろうし、僕も考えてすらいなかった。一つ一つ積み重ねるしか方法がないので、もちろん、それなりの思いはあります」

 15年目での到達は史上2番目のスピード。鉄人カル・リプケン、貴公子デレク・ジーター、本塁打王ハンク・アーロンら超大物レジェンドの16年を上回る。「申し訳ないですね。そんな中に僕が入ってしまうのは」と苦笑。一定の充実感に浸りながらも、イチローの本音はこの後に続いた。

 「まー、その割にはヒットが少ないというのはあるけどね。しょーがないわね」。ここまで2923安打をメジャーで積み上げ、通算打率は・315。それでも「欲を言えば、通常の力を出せていたら、もっと早く到達しただろうし、そういう不満はあるけどね」。1万打席の中で重ねた凡退は6348回。13年に日米通算4000安打を達成した際も「8000回以上は悔しい思いをしてきた」と言った。「もっとできた」という悔しさが根底にはある。

 500盗塁にはあと2、メジャー通算3000安打にはあと77。これも1つずつしか増えていかない。イチローの積み重ねは続いていく。

 ≪日米通算ではノムさん超え≫日本のプロ野球の通算最多打席は野村克也(西)の1万1970打席。次いで王貞治(巨)1万1866打席、張本勲(ロ)1万1122打席と続き大台突破は9人。イチローのオリックス時代の通算打席は4098打席。日米通算では1万4101打席に達しており、野村の記録を大きく引き離している。

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