オリドラ８小田　福岡で１号Ｖ弾「やっぱり九州男児だなって」

＜ソ・オ＞３回無死、左越え本塁打を放ちナインに迎えられる小田

パ・リーグ オリックス３－２ソフトバンク

（8月12日 ヤフオクＤ）
　熊本出身のオリックス新人の小田は「やっぱり、九州男児だなって思いました」とほおを緩ませた。福岡で、記念すべきプロ初アーチ。しかも値千金の一打だった。同点の３回、先頭で登場すると、中田の直球をとらえて中堅越えとなる勝ち越し弾。これが決勝点となり「ホームランバッターではないけど、勝ち越しホームランだったのでうれしかった」と再び笑みを漏らした。

　順調に階段を上がっている。日本生命からドラフト８位で入団した２５歳。５日に１軍に昇格し、当日のロッテ戦でプロ初安打をマーク。さらに７日の西武戦からは１番に定着し、初マルチ安打。前日１１日のソフトバンク戦では初の３安打猛打賞。そして、この日の一発で連続試合安打を５に伸ばした。

　同時に対応力も見せた。初回の第１打席では一度もバットを振ることなく見逃し三振に倒れたが、「タイミングが合っていなくて、周りの人に印象を聞いた」と２打席目で早くもリベンジ。社会人野球の日本生命時代から「１番にこだわりがある」というドラフト８位は高い修正能力も見せて、福良監督代行も「いい働きをしてくれた」と手放しで喜んだ。

　前夜は９回に４点差をひっくり返されただけに、この日は絶対に負けられない一戦。その決勝弾は価値がある。初安打の記念球は「実家に送ります」と話していたが、１週間後に再び記念球を両親にプレゼントする親孝行ぶりで、オリックス上位浮上のキーマンとなりそうだ。（鶴崎　唯史）