デスパ神話粉砕神話弾 46戦目で止めた、一発放てば13戦無敗継続

[ 2015年8月8日 05:30 ]

<ロ・ソ>8回無死二、三塁からデスパイネは中越えに逆転3ランを放つ

パ・リーグ ロッテ6-5ソフトバンク

(8月7日 QVC)
 ロッテの主砲の心は熱く燃えていた。2点ビハインドで迎えた8回。角中の四球と岡田の右翼線二塁打で無死二、三塁。やや外角寄りに浮いてきたスライダーに、デスパイネの体は自然と反応した。「変化球が自分のゾーンに来た。感触もよかったので、心の中で“行ってくれ!”と願ったよ」。打球はバックスクリーンに一直線。逆転の今季14号3ランでチームを3連勝に導いた。

 不測の事態にチームが一丸となった。4回に先頭の清田が顔面に死球を受けて負傷退場した。「清田は大事な選手。今、自分にできることは清田のために活躍することしかないと思った」とデスパイネ。チーム全員が同じ気持ちで団結し、劣勢をはね返した。試合後は病院から戻ってきた清田に駆け寄って力強いハイタッチを交わした。

 相手の「勝利の方程式」をデスパイネの「不敗弾」が打ち砕いた。ソフトバンクは今季、6回終了時点でリードしている展開では45試合全勝だった。一方で、デスパイネが今季本塁打を放った試合はこれで13戦全勝。昨季から15連勝だ。「不敗神話対決」はロッテに軍配が上がった。

 頼れる4番は打撃不振に苦しんでいた。疲労もあってこの日は試合前の打撃練習を休んだ。伊東監督は「バットの芯に穴が開いているんじゃないか」と冗談を飛ばしつつ「中堅方向に軽く打てばいい」とアドバイス。助言が生きた豪快なバックスクリーン弾にデスパイネは「日本に来て一番うれしい本塁打」と笑った。

 チームは3連勝で4月14日以来となる今季最多タイの貯金2とした。「勝っていけば貯金は増えるから」と伊東監督。後半戦はここまで11勝2敗。快進撃を支えているのは勝利への執念とチームの結束力だ。 (重光 晋太郎)

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