大阪偕星、安くても勝てます!980円スパイク…節約貫き夢舞台

[ 2015年8月5日 07:30 ]

マウンドに立つ大阪偕星の山本監督

第97回全国高校野球選手権大会第3日第3試合  大阪偕星学園―比叡山

(8月8日 甲子園)
 出場校の甲子園見学会は最終日の4日、10校が登場した。大阪桐蔭を破るなどして初出場を果たした大阪偕星学園の山本セキ監督は「いろんなことがあった。感無量」としみじみ話した。

 就任以来、節約を貫いた。用具は1円でも安いものを選び、980円の練習用スパイクを履く選手もいる。遠征は1泊3食付きで1人2500円の格安ツアーだ。原点は前任校での出来事。部費が払えず退部しそうになった球児がいた。「お金はいらないから野球をやろうと言ったんです。野球は平等。国籍も貧富もない。うまいか下手かだけで評価されるべき」

 甲子園用に学校から校名がフルに入った新ユニホームを贈られる。旧モデルは胸に「K」の1文字。「その方が安いから」だった。高校野球ノンフィクションに進学校・開成の野球部を題材にした「弱くても勝てます」がある。大阪のカイセイは「安くても勝てます」――。この魂で聖地でも一石を投じる。

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2015年8月5日のニュース