メッセで始まりメッセで止まった…阪神 甲子園ヤク戦連勝6でストップ

[ 2015年8月2日 05:30 ]

<神・ヤ>3回、畠山に2ランを浴び、口元をゆがめてベンチに戻るメッセンジャー

セ・リーグ 阪神1-4ヤクルト

(8月1日 甲子園)
 阪神先発のメッセンジャーが一発を悔やんだ。0―1の3回1死一塁から畠山に高めに浮いたスライダーを仕留められ、左翼席へ2ランを被弾。結果的に、ヤクルト投手陣を攻略できなかった打線に重たくのしかかる痛い追加点になった。

 「(畠山は)まっすぐ狙いで、スライダーが浮いてしまった。うまく(打球が)上がってしまった」

 序盤は制球に苦しみ、初回に連打で無死一、三塁とされ、山田に中堅へ犠飛を打ち上げられ、わずか14球で先制点を献上。7月15日広島戦の5回から継続していた自身の連続無失点も17回で止まった。3回までに3失点とも、中盤以降は踏ん張り7回3失点と試合は作った。

 今季、甲子園でのヤクルト戦は開幕から6連勝中で、この日も勝利して7連勝とすれば、日本一に輝いた85年以来だった。残り50試合を切り、さらなる激戦が予想されるだけに、吉兆データは気持ち的にも有利に働く可能性もある。それだけに、痛いストップ。皮肉なことに連勝が始まった4月28日、記録が止まったこの日、ともに先発したのはメッセンジャーだった。この日は1924年8月1日に完成した甲子園球場の91歳の「誕生日」だったが白星で祝うこともかなわなかった。

 首脳陣は勝負の8月に入り、体力自慢の右腕を中5日で継続して起用していくことを明言している。本人もかねてから「中6日は長い。短い登板間隔でどんどん投げていきたい」と話しており、混戦のセ・リーグを抜け出すキーマンとして意気込みは十分だった。

 今季8敗目を喫したものの、この日を含めた最近2試合は中4日、中5日での登板も全く苦にすることなく127球の熱投を見せた。熱風うずまく聖地で汗だくになりながら、腕を振り「(暑さも)問題なく(投球を)できていたと思う。短い間隔で投げられるのは自分しかいないと思っている」とエースとしての自覚を漂わせた。

 次回も中5日で7日のDeNA戦(横浜)に登板する予定。投手陣の先頭に立って、フル回転を期すメッセンジャーの本領発揮はこれからだ。(遠藤 礼)

 ≪12年9月11日以来3季ぶり≫メッセンジャー(神)が7回3失点で8敗目。試合前時点でヤクルト戦はカード別最多の通算15勝で、今季も2戦2勝と得意にしていただけに痛い1敗となった。甲子園のヤクルト戦に敗れるのは、12年9月11日以来3季ぶり。

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