巨人・高木勇 2カ月ぶり白星「パニックになったけど…」

[ 2015年7月26日 05:30 ]

<広・巨>2カ月ぶりの白星を挙げた巨人先発・高木勇

セ・リーグ 巨人3-2広島

(7月25日 マツダ)
 約2カ月ぶりの勝利を挙げた巨人・高木勇は、沢村からウイニングボールを受け取ると笑みをこぼした。ヒーローインタビューでは待望の“高木節”がさく裂した。

 「もう2カ月たったのか、という感じです。いっぱいアドバイスをもらってどれが正解か分からずパニックになったけど、今までやってきたことを信じて投げました」

 開幕から自身5連勝と好発進したが、5月24日の中日戦(ナゴヤドーム)を最後に4連敗。原監督や斎藤投手コーチらから助言をもらった。勝ちがつかなくても信念を曲げず、三菱重工名古屋で培った多彩な球種の「コンビネーション」を生かした投球を貫いた。

 相手に対応され始めていた「高木ボール」と称される打者の手元で鋭く曲がるカットボールを生かすため、懐をえぐる直球、シュート、カーブ、フォークを効果的に織り交ぜた。3回まではフォークを封印。96球中、カットボールは45%の43球を投じたが的を絞らせず、6回2失点に抑えた。

 前半戦終了後、都市対抗出場のため東京に遠征していた三菱重工名古屋の宿舎を激励に訪れ、かつての仲間と昔話で盛り上がった。佐伯功監督からは「1年目は全てが勉強。自分ができることをやりなさい」と励まされた。球宴では広島・前田健と球の握り方など野球談議に花を咲かせ「良い“間”になりました」。全てを糧にして7勝目をつかんだ。

 勝率5割復帰で2位に浮上した原監督は「勝負の怖さとか厳しさを分かりながら勝ちがついたのは大きい」と新人右腕をねぎらった。久々のウイニングボールは両親へプレゼントする予定だ。高木勇は「チームに勝ちがつく投球をいっぱいしたい」とすぐに先を見据えた。 (青木 貴紀)

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