朝霞西、大金星!部員30人県立校がAシード撃破

[ 2015年7月19日 07:45 ]

<川越東・朝霞西>5回から登板し、5回無失点に抑えた朝霞西・堀田

第97回全国高校野球選手権埼玉大会3回戦 朝霞西1―0川越東

(7月18日 県営大宮)
 第97回全国高校野球選手権大会(8月6日から15日間、甲子園)の地方大会は18日、39大会で299試合が行われた。埼玉大会3回戦では朝霞西が、今春関東大会準優勝の川越東を1―0で破る大金星。小島光史郎投手(3年)、堀田峻介投手(3年)の完封リレーで逃げ切った。神奈川大会では、第1シードの相模原が神奈川大付を6―1で下して4回戦進出を決めた。19日は46大会326試合が行われ、全国のトップを切って沖縄代表が決まる。

 最後の打者を二直に打ち取ると、朝霞西ナインが喜びを爆発させた。一瞬にして、マウンド付近に歓喜の輪が広がった。5回からマウンドに上がり、5回を3安打無失点で試合を締めたエース・堀田は「今は実感が湧かない。びっくり」と目を丸くした。

 部員30人のノーシード校が、今春準優勝校の川越東を破る大金星を挙げた。6度、得点圏に走者を背負いながら、小島光―堀田による完封リレー。打線は13三振を喫したが、7回に挙げた1点を守りきった。先発して4回無失点の小島光は「強豪相手にかわす投球をしていては駄目。自分にとってもチームにとっても鍵となる初回から、強気で攻めることだけを意識して投げた」。Aシード校相手に臆することなく内角を攻め続けた。

 内角攻めの徹底。4月に就任した熊井康二監督は試合前から両投手に「気持ちでは絶対に負けるな」と伝えていた。強豪相手に具体的な対策は練っておらず、打線をどう抑えるかではなく、自分たちができることをやるということを常に選手に意識付けてきた。「ベンチの雰囲気も良かったし、ピッチャーを中心に全てがかみ合って得た勝利。勝たせてあげたいという僕の思いに選手が応えてくれたのかな」と、ホッとした様子で試合を振り返った。

 81年の創部以来、夏の過去最高成績は3年前の4回戦。決勝打を放った5番・梶原は「油断せずに、一戦一戦自分たちの持てる力を出すだけ」と力強く言った。大金星を挙げた勢いそのまま、朝霞西の歴史を塗り替えるチャンスだ。(伊東 慶久)

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2015年7月19日のニュース