筑陽学園 天国の後輩へ贈る1勝 練習中のアクシデントで帰らぬ人に

[ 2015年7月6日 05:30 ]

第97回全国高校野球選手権・福岡大会1回戦 筑陽学園9―0福岡講倫館

(7月5日 久留米市)
 筑陽学園が悲しみを乗り越え、福岡講倫館に7回コールド勝ちで初戦を突破。エース兼4番で、主将も務める斎藤銀次郎が、2打席連続本塁打で5打点、投げても7回零封と投打で活躍した。

 悲劇が起きたのは、5月22日の練習中。1年生部員がランニング中に他の部員とぶつかって転倒し、翌23日に搬送先の病院で亡くなった。「みんなショックで、野球どころじゃなかった」という。十分な練習ができないまま2週間が過ぎたが、斎藤銀主将が「気持ちを切り替え、もう野球ができないあいつのためにも頑張ろう」と全員に呼び掛けた。この日もスタンドで3年生部員が遺影を掲げ、ベンチにも写真を持ち込んだ。

 「斎藤銀は1年生を弔う気持ちで打ったんだろう」と江口祐司監督。03年以来、12年ぶりの甲子園へ、主将が引っ張る。

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2015年7月6日のニュース