“改心”メッセ8回自責0も6勝目は幻「自分の仕事はできたけど」

[ 2015年7月4日 07:18 ]

<D・神>8回を投げ終えガッツポーズするメッセンジャー

セ・リーグ 阪神3-4DeNA

(7月3日 横浜)
 今季最多142球の力投も報われなかった。先発のメッセンジャーは尻上がりに調子を上げ、8回1失点(自責0)と役割を果たしながら、まさかのサヨナラ負けで今季6勝目は幻と消えた。

 「自分の仕事はできたけど、負けたのでね。8回やりきって、チームが負けたことが残念です」

 表情を変えることなく、淡々と言葉をつないだ姿が、逆に無念さをにじませた。

 勝利投手にふさわしい快投だった。最速152キロの直球と落差のあるカーブを軸にDeNA打線を圧倒し、失点した8回も鳥谷の送球ミスで出塁した走者を生還させたもので自責はゼロ。勝負所ではバットに当てさせず、終わってみれば12奪三振とほぼ完ぺきな内容だった。

 横浜スタジアムは前回4月22日の対戦で雨にぬかるむマウンドに苦戦して6回7失点KO。打席でもバットを振る姿勢も見せずに見逃し三振に倒れると、犠打のサインを無視するようにバスターを敢行するなど無気力プレーで周囲の士気を下げてしまった。

 あんな醜態はさらせない。その後、2軍降格も経験し、改心した右腕はこの日、あの時と同じ降雨にも負けず、本来の姿を取り戻してマウンドで仁王立ちした。

 だからこそ“みそぎの白星”が欲しかった。昇格後、6試合負けなしの「不敗神話」の継続が唯一の救いだ。次こそ、勝利の美酒を味わって見せる。(遠藤 礼)

続きを表示

2015年7月4日のニュース