「アメトーーク!」でも話題、プロ野球界に浸透“オモシロ発言”

[ 2015年7月4日 09:20 ]

西武の田辺監督

 スポニチ本紙に「隠しマイク」というコーナーがある。監督、コーチ、選手の雑談や日常会話を拾ったもの。テレビ朝日「アメトーーク!」でスポニチ愛読者であることを公言したサバンナ・高橋茂雄が、同番組で紹介した。その一例がこれ。

 ◎毎日、ソチ五輪をテレビでチェックしている楽天・鈴木内野守備走塁コーチは新しく担当となった若い女性記者からあいさつを受け「“そち”はいくつじゃ?」。五輪に影響されすぎです。(14年2月13日付)

 雨上がり決死隊・宮迫博之は「ほんまにこれが載ってんの?」と驚きの声を上げた。

 実はこのコーナー、驚くほどプロ野球界に浸透し、絶大な人気を誇る。存在を知らない関係者は、まずいないと言っていい。オモシロ発言をした選手の方から、「あした、隠しマイク載っちゃうな」と言われることや、「こんなのありましたけど、隠しマイクにどうです?」とけしかけられることもある。

 記者が担当している西武の田辺監督は常連中の常連。今年に入って36回の登場(7月3日現在)は、DeNA・中畑監督の31回を抑えて1位をひた走る。「走攻守より、紹興酒だな」。「腸の調子が絶好“腸”」「ハイサイおじさんって歌があるけど、散歩好きな俺は徘徊(はいかい)おじさんだね」と得意のダジャレを披露してもらっている。わざわざ記者を探して、言いに来てくれることまである。3月27日開幕戦の朝には「頑張っていくぞ…隠しマイクを!」と声をかけられた。田辺監督自身も、隠しマイクに驚かされた経験があるという。ある試合前のこと。テレビ解説で球場を訪れた元広島監督の山本浩二氏から「いつもダジャレ楽しみに読んでるよ」と激励された。

 番組内でサバンナ・高橋は「たぶん勝手に担当記者が書いて、ズブズブで載せられていると思う」と笑っていた。これは半分当たりで半分外れだと思う。書きたい会話を選ぶのは記者の自由。だが、資質が問われる。プロ野球担当になりたてのころ、上司からは厳しい指導を受けた。「おまえの書き方だと全く面白くない」「ニュアンスが伝わらない」「もっと面白い会話があるはずなのに、気付けていない」。選手との距離が遠いと、もちろん面白い会話も生まれない。

 今年で26年目を迎えた同コーナー。年末にはスポニチ選定の「隠しマイク大賞」が発表される。昨年は1年間で登場した計294人の中から、ヤクルト・小川前監督が栄光に輝いた。これを読んで少しでも興味を持ってもらえたなら、一度本紙を購入していただければうれしい。試合開催日に、もれなく掲載されています。

 ◆神田 佑(かんだ・ゆう)1983年(昭58)5月8日、広島県生まれの32歳。立大卒。11年スポニチ入社。編集センターを経て、13年1月からスポーツ部野球担当。13年にアマチュア野球を担当し、14年から西武担当。

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