ヤクルト、借金でも首位 1日天下覚悟…その31分後に阪神も敗戦

[ 2015年7月4日 05:30 ]

<広・ヤ>好調だった打線が沈黙し、厳しい表情の真中監督

セ・リーグ ヤクルト1-7広島

(7月3日 マツダ)
 午後8時56分。序盤から大量ビハインドを許し、そのまま大敗。連勝が4で止まったヤクルトナインは足取り重く帰りのバスに乗り込んだ。その時点で2位の阪神は試合中で勝っていたため、真中監督も「順位は意識しない。食らいついていけば何とかなる」と2位転落を覚悟していた。ところが、31分後に阪神が逆転サヨナラ負け。借金1で首位の座を守った。

 試合内容は散々だった。先発の古野が序盤から制球難を露呈。初回に3四球から1死満塁とされ、エルドレッドに2点打を許した。その後も投手の前田健に適時打を浴びるなど一挙5失点。5月中旬に中継ぎから先発に転向してからは無傷の4連勝していた4年目右腕は、5回9安打7失点で今季初黒星を喫して「最悪です…。試合中に修正する能力がなかった。反省しなければいけない」と肩を落とした。

 前日の阪神戦(神宮)は山田が2本塁打をマークするなど10得点で大勝し、4連勝。勝率5割ながら4月29日以来の首位に浮上した。この日は東京から広島への移動ゲームで、しかも相手の先発はエースの前田健。真中監督も「古野がどれだけ粘れるかだね」と期待していたが、裏切られた。

 試合直後は誰もが「1日天下」を覚悟したが、運良く首位をキープ。依然として「大混セ」に変わりはないが、チームは山田、川端ら勢いに乗りやすい若手選手が多く、交流戦後の11試合は7勝4敗と勝ち越している。この珍事をきっかけに再び上昇気流に乗れば、真中ヤクルトが抜け出す可能性は十分にある。(山田 忠範)

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