マエケンで広島通算4000勝だ!「記録に貢献できれば嬉しい」

[ 2015年6月19日 05:30 ]

リーグ戦再開で闘志を燃やす前田健

 リーグ戦が再開し、最下位からの巻き返しを図る広島は、19日から敵地・横浜でDeNAと3連戦。初戦先発の前田健太投手(27)は18日、球団史に名前を刻む快投を誓い、自らに必勝を課した。勝てば球団通算4000勝達成。自身も6月は未勝利だけに「投げる試合に勝ち、球団の勝利に貢献したい」と明言、一挙両得の5勝目を飾る意気込みだ。

 荒天の中での最終調整だった。再開するリーグ戦に向け、前田健はナインとともに雨が舞う本拠地で汗を流した。14日のソフトバンクとの交流戦最終戦に敗れて持ち越しとなっていた球団メモリアル勝利には「知らなかった」と苦笑し、思い新たに意気込みを語った。

 「球団が1勝から歴史を積み重ねてきた数字ですから。カープの勝利を数多く挙げられるように貢献したい。球団の記録に貢献できれば嬉しい」

 1950年の球団創設から苦節66年。快投で節目の4000勝達成に貢献すれば、最下位からの浮上を狙うチームはもちろん、今季4勝5敗に甘んじる自身の逆襲にも弾みがつく。防御率はリーグ3位の2・01。それでいて、負けが先行する現実は受け入れ難い。

 「カードの初戦は大事ですが、それはチームが考えること。ボクは投げる試合に勝つことだけを考えてやりたい」

 チームに貯金をもたらす立場でありながら、逆に借金1。このままでは終われない…そんな思いがにじみ出る。それは、自身の成績がチームの浮沈に直結する、エースの責任を自覚するからこその発言だった。首位・巨人とは4・5差。ナインの思いも代弁した。

 「今はまだ、首位を気にして野球をやる時期じゃない。1つずつ勝つこと。借金を減らして、1つずつ上がっていくことしかできないので」

 巻き返しのステップボードとなる相手はDeNAだ。7年連続で勝ち越す好相性のチームだが、今季に限っては2勝7敗と分が悪い。ただ、目下10連敗中で、5月までの勢いは完全になくなっている。それでも前田健は気を引き締める。

 「相手の調子がいいとか、悪いとかは気にしない。対自分なので」

 ここまでの登板12試合のうち、11試合がクオリティースタート(6回以上を投げて自責点3以内)と、安定した投球を続けてきた。普通に投げさえすれば負けない。球団通算4000勝に導く快投。それが自身とチームの逆襲のノロシだ。

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2015年6月19日のニュース