ヒット1本5000万円…超大物大リーガーだったグリーンウェル

[ 2015年6月16日 11:20 ]

97年5月3日、来日初安打は広島・黒田からだったグリーンウェル
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助っ人になれなかった男たち

 阪神が1996年オフに当時の球団最高額となる年俸4億円で2年契約を結んだマイク・グリーンウェル外野手(当時33、現在51)は、超大物大リーガーだった。82年にMLBドラフト3巡目でボストン・レッドソックスに指名され、85年にメジャーデビューしてから96年まで通算打率・303、1400安打、130本塁打、726打点。実績もさることながら、フロリダ州の自宅での契約時にテンガロンハットにジーンズ姿でトラクターにまたがるなど、何もかもが衝撃だった。

 97年の春季安芸キャンプ中の2月11日に、自身が経営する遊園地や牧場などサイドビジネスの契約更新のため一時帰国。その時に羽田へ向かう高知空港で残した「必ず帰ってくるよ」「日本の野球は知らなかったが、みんながこんなに一生懸命に練習するのにビックリしたよ」の言葉が、今思えばかなり怪しい…。

 22日に再来日の予定だったが、米国からファクスで腰痛を理由に来日延期を一方的に通達。球団の渉外担当者が現地に飛んで診断書の確認や事情聴取をする異例の事態、騒動に発展した。

 結局、開幕戦には間に合わず、4月30日に再来日。5月3日の広島戦でデビューし、黒田から来日初安打となる先制打を放つなど2安打2打点。しかし11日の巨人戦で自打球を右足甲に当てて骨折し、離脱。14日の会見で「野球を辞めろという神のお告げのように聞こえた」との有名な一言を残して引退表明。翌15日にはさっさと帰国した。

 阪神は年俸の75%にあたる3億円を支払うことで合意したが、7試合出場で計6安打。安打1本あたり5000万円となった。

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