ソフトB柳田大暴れ2発!スコアボード破壊弾だ11回トドメ弾だ

[ 2015年6月4日 06:33 ]

<D・ソ>柳田の打球で破損した横浜スタジアムのスコアボード

交流戦 ソフトバンク4―2DeNA

(6月3日 横浜)
 ソフトバンクの柳田悠岐外野手(26)が3日、特大の140メートル弾を放った。1―2の6回に中堅後方のスコアボードを直撃する12号ソロ。打球が当たった部分のLED照明の一部が消えるほどの驚がくの一撃だった。延長11回にはこの日2本目となる13号ソロも。柳田の今季2度目の1試合2本塁打の活躍もあり、チームはセ・リーグの首位を走るDeNAを振り切った。

 衝撃の一撃だった。左足にたっぷりと重心を残し、下から上へと力の限りバットを振り上げる。DeNA・三浦の投じた131キロのスライダーをつかまえた柳田の打球は、中堅後方のスコアボードを直撃。大型ビジョンの打球が当たった部分には、ボールの跡が黒く点のように残った。

 「(黒い点は)あそこまでいったというのは分かりました。(飛距離は)風じゃないですかね」。1点を追う6回に飛びだした驚がくの12号同点ソロは、目撃した誰もが驚いた推定飛距離140メートルの特大弾だった。

 想定外の一発に、横浜スタジアムの関係者は右往左往した。球場係が慌てて大型ビジョンに向かい、復旧作業を行った。特注の30センチ四方のLEDライトが壊れれば、10万円単位の被害が出ていたが「映像信号を送るコネクタが外れていた。それをはめ直して戻りました。被害ゼロです」と球場関係者はホッとひと安心。そして「統一球になってからあそこに当てた選手はいない」と苦笑いだった。

 怪物アーチはこれだけでは終わらなかった。明石のスクイズで1点を勝ち越した11回2死、今度はライナーで右翼席へ13号ソロを放ち、今季2度目の1試合2発。「健志さん(明石)が決めてくれていたので楽な気持ちだった」と柳田。前夜の7回2死満塁の場面では、中前への逆転2点適時打となるはずの打球が二塁塁審を直撃。内野安打で打点1となる「珍プレー」に巻き込まれたが、この夜は絶対審判に当たることのないアーチをかけた。

「凄かったね。本領発揮だね。打てば打つほど、自信もつくよ」とビジター観戦した王貞治球団会長は興奮気味だ。かつて「ハマのおじさん」と呼ばれ、ここを本拠地とした工藤監督も「バックスクリーンを越した人はいないでしょ?あした期待してます。えへへ」といたずらっぽく、笑った。

 今季、交流戦ではまだ、負け越しのないチームの粘りを見せた。柳田は「投手が抑えてくれていた。そこに尽きると思います」と感謝を口にした。スイングは豪快にコメントは謙虚に――。怪物・柳田は日に日に、その存在感を増している。

 ▼ソフトバンク・明石(延長11回に決勝スクイズ)決められたのは良かった。難しい球かどうかは関係ない。

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