工藤監督 ルールブック持参の猛抗議報われず…バツの悪さ残る敗戦

[ 2015年6月3日 06:12 ]

<D・ソ>7回2死満塁、柳田の打球の判定をめぐりルールブックを手に抗議するソフトバンク・工藤監督

交流戦 ソフトバンク5-6DeNA

(6月2日 横浜)
 ソフトバンク・工藤監督が信頼を寄せる中継ぎ右腕・バリオスが、2点リードの8回に3点を奪われまさかの逆転負け。「いいゲームはできていたと思います」と冷静に振り返った指揮官だが、試合中には激高して審判に猛抗議するシーンがあった。

 1点を追う7回2死満塁から柳田が放った強烈な打球が二塁塁審に当たって中前へ転がった。2者が生還するもボールデッドの判定となり、二塁走者・中村晃は三塁に戻され、同点止まり。指揮官は公認野球規則の本までグラウンドに持ち出して声を荒らげた。

 だが、ルール上は間違いではなく、試合は2死満塁で再開された。内川の押し出し四球で勝ち越し、8回にも1点を加えて逃げ切り態勢に入ったが…。今季プロ野球タイ記録の開幕から17試合連続ホールドをマークするなど、大活躍だったバリオスの乱調が誤算だった。

 工藤監督は「最初(見た項目)はアンパイアに当たればインプレーと書いていた。あとからルールを見直し、原注(注意書き)に書いていた。内野の中ならボールデッドだった」と話した。バツの悪さ、後味の悪さともに残る敗戦となった。

 ▼渡田均・二塁塁審 当たった私が悪い。柳田君の打球が速く、ラインドライブがかかりよけきれなかった。こんなことは35年(審判を)やってて初めて。

 ≪内野内の審判に接触 ボールデッドになる 判定が正しい≫公認野球規則ではボールデッドについて5.09(f)で「内野手(投手を含む)に触れていないフェアボールが、フェア地域で走者または審判員に触れた場合、あるいは内野手(投手を除く)を通過していないフェアボールが、審判員に触れた場合」とした上で「打者が走者となったために、塁を明け渡す義務が生じた各走者は進む」ともある。さらに今回のように「打球が投手を通過してから、内野内に位置していた審判員に触れた場合は、ボールデッドとなる」とも記されている。

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2015年6月3日のニュース