打って投げて走って…ディクソン6連勝「リトルリーグみたい」

[ 2015年5月29日 05:30 ]

<D・オ>4回2死三塁 糸井の三塁内野安打で生還し、ナインに出迎えられるディクソン(左)

交流戦 オリックス4-3DeNA

(5月28日 横浜)
 ベンチのオリックス・ディクソンは、さすがに動揺しているように見えた。9回、平野佳が3点を返され、まさかの反撃をくらったが、最後は二、三塁の一打サヨナラの危機で、白崎を遊ゴロに仕留めて1点差の逃げ切り。この瞬間に7回3安打無失点の助っ人右腕は、大谷らに並ぶハーラートップタイの6勝目を自身6連勝で飾った。「最後は何とか勝ててよかったね」と笑顔で振り返った。

 7回まではチーム最長身1メートル95のワンマンショーだった。得意球のナックルカーブを軸に、好調なDeNA打線を手玉に取って今季最多となる10奪三振。2試合連続での中5日登板も苦にせず、これで21イニング連続無失点となった。5月は4勝0敗で月間MVP候補にも挙がる。「自分に決定権がないからね」と自然体だが、防御率と合わせリーグ2冠となり、最下位チームには頼れるエース格だ。

 この日は投げるだけじゃない。2回には見事に犠打を成功させて先制点に導くと、4回の先頭では中前に抜ける来日初安打。その後、三嶋の暴投の間に二塁、安達の遊ゴロで三塁まで進むと、糸井の内野安打で生還。野手のようなそつのない走塁で初得点も記録し「リトルリーグみたいな気分だったよ」と照れ笑い。投打の活躍で、チームに5カードぶりの勝ち越しをもたらした。

 負ければ、今季最多タイとなる借金14だったが、森脇監督は「ディクソンは21個のアウトを隙なくとってくれた。勝ち越せたことは素晴らしい」と称賛。セ・リーグ首位のDeNAから貯金を1個つくったのは大きい。もちろん土俵際には変わりないが、今はディクソンの走塁のように1つずつ前に進むしかない。

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