菅野 レギュラーS初完封、上原以来4人目の3年目通算30勝

[ 2015年5月20日 05:30 ]

<神・巨>プロ初完封勝ちした菅野は今季初本塁打を打った阿部(右)と笑顔でハイタッチ

セ・リーグ 巨人8―0阪神

(5月19日 甲子園)
 巨人・菅野智之投手(25)は19日の阪神戦で快投、レギュラーシーズン初完封で通算30勝目をマーク。ドラフト制以降、プロ3年目までに30勝到達は巨人史上4人目の快挙を達成した。

 真のエースを証明する白星だった。菅野は勝ち方にまでこだわった。「0点と、1点取られるのでは意味合いが違う。相手に与えるダメージが違う。そういう意味では役割を果たすことができた」。3連戦の初戦でチームを勢いづける投球を心掛けて、4安打完封。13年に広島とのCSファイナルS第2戦で完封したが、意外にもレギュラーシーズンでは初めてだ。それは三塁も踏ませない快投だった。

 序盤は制球に苦しんだが、途中からフォークを減らし、直球とスライダー、カットボール主体で横に揺さぶり「新しい配球パターンができた」とうなずいた。入団3年目までに30勝の大台に到達したのはドラフト制以降では、上原(現レッドソックス)以来、球団4人目の快挙。菅野は同じ19番を背負っていた上原について「いつかは“19番といったら菅野”だと思ってもらえるように頑張っていきたい」と特別な思いを抱き続けてきた。日本ハムが抽選の末に交渉権を獲得した11年ドラフトの席で、球団は既に19番のユニホームを用意、そのまま保管していた。球団の2年越しの思いを背負った右腕は、30個目の白星で偉大な先輩に肩を並べた。

 価値あるハーラートップタイの5勝目。しかし、初完封という自身の記録には感慨はない。「1年目なら感情も違うけど、ある程度試合数をこなしている。それよりもシーズンを投げ抜くのが大事。きょう一日は喜んで、またあしたから」。大黒柱として、チームを支え続ける。

 ≪ドラフト制後の球団最速≫3年目の菅野(巨)が通算30勝に到達した。巨人で入団3年以内に30勝は、01年上原以来12人目。うち最速は63年城之内まで6人が記録した2年目だが、ドラフト制以降に限れば68年堀内、81年江川、前出上原に並ぶ球団最速になった。

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2015年5月20日のニュース