浅村 元同僚涌井から“面打ちV二塁打”!西武首位返り咲き

[ 2015年5月20日 05:30 ]

<西・ロ>7回1死三塁、浅村が左中間に勝ち越しの適時二塁打を放つ

パ・リーグ 西武3―2ロッテ

(5月19日 西武D)
 2―2で迎えた7回1死三塁。1ボール2ストライクと追い込まれながら、西武・浅村が放った打球は左中間を真っ二つに破った。

 「打ったのは真っすぐかシュート。自分のバッティングというより、(二塁打で)出塁してくれていた秋山さんに感謝ですね」

 この日3本目となる浅村の安打で、ロッテのエース・涌井をマウンドから引きずり降ろした。元同僚の涌井とは、昨季から通算で24打数13安打、打率・542。無類の相性の良さを発揮している。「何か要因はあると思うけど、自分では分からない。ただタイミングは合う感じ」。今季の涌井は切れが抜群で、対戦した打者は一様に「真っすぐを待って、真っすぐを振ってもファウルになる」と話してきたが、浅村は全く振り負けていない。試合前のミーティングで「3点以上取ろう」と号令をかけていた田辺監督も「追い込まれても、打ってくれる雰囲気がある」と称えた。

 昨季は開幕4番でスタートしながら、左膝、左肩など度重なる故障で打率・273でシーズンを終えた。その悔しさから、今季は「インサイドアウト」のスイングを強く意識している。内側から出たバットは腕が伸び切っていない分スイング途中でもバットをコントロールして軌道の修正が可能となる。つまり、コース、高低への対応ができることで、捉える確率が上がる。さらにドアスイングでない分、バットの“面”で打てると言うのだ。

 そして、今季の浅村はチームに“勝ち運”を運んでくる男でもある。今月1日の楽天戦(コボスタ宮城)の試合前の円陣で音頭を取ると、そこからチームは7連勝。円陣リーダーは、その試合に勝つと次戦も続けるのがチームの“決まり”で、背番号32は8試合続けて輪の中心におさまった。

 チームの連敗は3で止まり、首位に返り咲き。「3割、30本塁打、100打点は達成して、今年こそは背番号3を取らないと」。土井正博、清原和博、中島裕之と受け継がれてきた栄光の番号も、3年間空き番となっているが、浅村は後継者として十分な資質を備えている。

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