阪神ドラ1横山 21日甲子園巨人戦デビューへ メッセ調整延長で

[ 2015年5月17日 05:30 ]

21日の甲子園巨人戦デビューが決まった横山

セ・リーグ 阪神0-1中日

(5月16日 ナゴヤD)
 阪神のドラフト1位・横山雄哉投手(21=新日鉄住金鹿島)が21日の巨人戦(甲子園)で1軍デビューすることが16日、分かった。左胸鎖関節の炎症で出遅れながら、2軍戦で結果を残して昇格を勝ち取った。巨人戦での初登板は球団の大きな期待の表れでもある。宿敵相手に快投デビューを飾り、救世主として名乗りを上げる。

 期待のドラ1左腕が「伝統の一戦」で1軍デビューを果たす。横山が21日の巨人戦で昇格即先発することが決定的となった。

 当初は、ローテーションの谷間が生まれる22日からのDeNA3連戦での昇格を2年目の岩貞と争っていた。しかし、不振で登録を外れ、21日の同戦で復帰予定だったメッセンジャーについて、山口投手コーチはこの日、「もうちょっと時間が欲しいみたいやな」と2軍戦での実戦登板も視野に入れて鳴尾浜での再調整期間を延長することを明かした。

 助っ人右腕の代役として前日15日の中日戦(ナゴヤドーム)に先発し、7回1失点で来日初勝利を飾ったサンティアゴは一夜明けても出場選手登録を抹消されず、ナゴヤドームでの試合前練習に参加。次回は中6日で22日のDeNA戦(横浜)に向かうことも濃厚となった。そこで、ぽっかりと空いた21日の巨人戦の先発マウンドに、横山が抜てきされることになった。

 準備はできている。左胸鎖関節の炎症でキャンプ序盤はリハビリを余儀なくされ、開幕を2軍で迎えながら、順調に実戦登板を重ねてきた。9日のウエスタン・リーグ、オリックス戦(東大阪)では7回2失点10奪三振の好投を披露し、昇格候補に浮上した。岩貞との一騎打ちとなった15日の同・広島戦(鳴尾浜)でも先発で5回1失点と安定。4回無失点の岩貞に一歩も引くことなく、アピールに成功し「準備だけはしっかりしておこうという気持ちです」と力強く話していた。

 球団内では次代のエース候補となる左腕の1軍デビューに関して、本拠地・甲子園など「しかるべき場所で」という意見があり、甲子園での巨人戦は、まさに最高の舞台。投手陣の救世主として期待される若虎が坂本、阿部、長野ら並み居る強打者を斬って、華々しくデビューを飾れば、チームに勢いをもたらすことは間違いない。

 最速151キロを誇る直球はキャンプ中から「えげつない」とチームメートも称賛するほど上質なキレを持つ。課題としていた変化球も登板を経るごとに精度が上がってきた。誰もが待ち望んできた1軍昇格。超満員の聖地でどれだけのパフォーマンスを見せてくれるのか-。背番号15がプロ野球人生の大きな一歩を踏み出す。

 ≪5年ぶり4人目≫今季阪神の新人投手が巨人戦でプロ初登板初先発すれば、ドラフト制以降では91年湯舟、96年舩木、10年秋山に続く5年ぶり4人目になる。新人の初登板初先発勝利は36年のチーム初年度から現在まで11人。最近では04年筒井、07年小嶋、14年岩崎が記録しているが、巨人戦での勝利投手はいない。

 ◆横山 雄哉(よこやま・ゆうや)1994年(平6)2月21日、山形県生まれの21歳。山形中央では1年春からベンチ入りし、2年時に春夏連続で甲子園出場。社会人の新日鉄住金鹿島では1年目から公式戦に登板。14年秋には侍ジャパン21U代表に選出され、21Uワールドカップ(台湾)準優勝に貢献した。同年のドラフト1位で阪神入り。1メートル83、84キロ。左投げ左打ち。

続きを表示

2015年5月17日のニュース