谷繁「オヤジの日」だ4の4で最年長記録祭り

[ 2015年5月5日 05:30 ]

<神・中>4回表1死二、三塁、谷繁兼任監督は左越えに3点本塁打を放ち、27年連続本塁打の日本記録をマーク

セ・リーグ 中日9-2阪神

(5月4日 甲子園)
 こどもの日を前にオヤジが輝きを放った!中日の谷繁元信監督兼捕手 (44)が4日、阪神戦の4回に今季1号3ランを放って27年連続本塁打をマークし、自身が持つ連続シーズン本塁打の最長記録を更新した。今季ここまでの無安打から一転、4打数4安打。1試合4安打のプロ 野球最年長記録、猛打賞のセ・リーグ最年長記録を樹立した。チームは今季最多16安打の快勝で連敗を2で止め、勝利を5割に戻した。

 野村克也のプロ野球最多出場記録3017試合へ向かって歩む谷繁の道のりは、ここにきて起伏が激しい。4月30日の巨人戦(東京ドーム)で節目の3000試合とすると、3001試合目だった2日のDeNA戦(ナゴヤドーム)ではプロ人生初の退場処分を受けた。そして3002試合目。バットで鮮やかすぎる名誉挽回を果たした。

 「もうちょっとでヒットの打ち方も忘れるところだった。必死で食らい付いた」。開幕から前日まで9打数無安打だったことがうそのように振れば快音が響いた。3回の中前打を手始めに4回1死二、三塁ではメッセンジャーのカーブを叩いた。左翼ポール際へ吸い込まれた今季1号3ラン。27年連続本塁打を達成した瞬間だった。「周りから(記録更新を)ずっと言われていたのでね」と、ほっとした様子でダイヤモンドを一周。打棒はまだまだ止まらない。6回の右前打で猛打賞とし、44歳4カ月でのマークは金本(元阪神)の44歳0カ月を抜くセ・リーグ最年長記録。8回は左翼線二塁打を放ち、自身5年ぶり、プロ野球史上最年長 での1試合4安打を記録した。あと三塁打でサイクル安打だったが、代走を出して采配に専念。「そんなんどうでもええわ」と笑い飛ばし、上機嫌だった。

 鯉のぼりの季節は何かと強い。2000安打達成は13年5月6日のヤクルト戦(神宮)。三男・朗くんの9歳の誕生日だった。東京遠征時にはタイトなスケジュールの合間を縫って、横浜の自宅に住む朗くんのために顔を出すようにしている。長男は大学、次男は高校で寮に入って野球を続ける。5日はこどもの日。頑張るオヤジの姿を今年も見せられた。

 今季はフリー打撃でも柵越えが少なく監督兼任の激務でキャンプ中から打撃練習もままならない状況が続く。ただ、達川チーフバッテリーコーチが「感性が凄い」と褒めるようにここ一番の勝負強さは健在。3カード連続負け越しと苦境に立たされた中日を救った「選手・谷繁」。先発機会は今後増えるか?との質問に「その可能性はある」と力強く返した。

 ≪27年連続弾で自己記録更新≫谷繁(中)が4回に今季初本塁打。新人の89年から27年連続本塁打となり、自身の持つ連続シーズン本塁打のプロ野球記録を更新した。谷繁は44歳4カ月。本塁打は12年山崎の43歳8カ月、得点は09年山本昌の44歳1カ月をそれぞれ上回るチーム最年長記録。

 ≪史上最年長4安打≫この日は10年9月3日の巨人戦以来となる4安打。ゲーム3安打以上の猛打賞は98年落合(日)の44歳5カ月に次ぐ年長2位で、セでは12年金本(神)の44歳0カ月を上回る最高齢記録。また4安打は、97年落合の43歳4カ月を上回る史上最年長記録となった。

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2015年5月5日のニュース