呉昇桓 ジェフ超え通算48S目 虎助っ投最多記録をあっさり更新

[ 2015年4月30日 08:42 ]

<神・ヤ>最後を締めてナインとハイタッチをかわす呉昇桓(中央)

セ・リーグ 阪神3-1ヤクルト

(4月29日 甲子園)
 痛快3連勝の最後を締めたのは、もちろん阪神・呉昇桓(オ・スンファン)だ。2点リードの9回から登板。1番山田からの上位打線と対峙したが、難なくリーグトップの9セーブ目を挙げた。来日2年目で通算48セーブ。2003年から7年間在籍したウィリアムスが保持していた阪神助っ人投手の最多セーブ記録を、あっさりと塗り替えた。

 「それよりもチームの3連勝が大きい」

 山田を151キロ外角真っすぐで空振り三振に仕留めると、1死一塁から川端を三邪飛。あと1人。一発が出れば同点というケースだったが、最後はフォークで雄平を投ゴロに退けた。個人記録よりも、チームの勝利が何よりもうれしい。まさに、浪花節。思えば、ウィリアムスも、猛虎愛にあふれる男だった。

 異国で奮闘する呉昇桓にとって、貴重なリラックスタイムは母国のドラマ鑑賞だ。最近のお気に入りは「未生(ミセン)」。プロ棋士になれなかった主人公が、総合商社へ就職。会社員として様々な困難に立ち向かう姿を描いていた。「自分は会社勤めを経験したことがないから、知らないことが多くて余計に面白かった」。新天地で奮闘する主人公と自分を重ね合わせた。

 「チームが勝っている状態ではずっと登板したい。他の選手も集中しているから、もっと勝っていける」。フル回転をサラリと宣言する姿がまた、頼もしく見えた。

続きを表示

2015年4月30日のニュース