5戦で5点が初回に5点!マエケン20日ぶり2勝目「楽に投げられた」

[ 2015年4月30日 05:30 ]

<広・D>前田健は直筆Tシャツ姿でお立ち台に上がり笑顔を見せる

セ・リーグ 広島9-2DeNA

(4月29日 マツダ)
 待ちに待った先制点。それも初回に5点も奪ってくれた。広島のエース前田健は「最初の大量点が大きかった。楽に投げられた」と振り返る。それもそのはずだ。開幕から5試合に先発し、味方打線が援護してくれた得点は計5点。1試合平均ではわずか1点だった。

 しかも最近の登板2試合は、いずれも0―1で敗れていた。それでも「負ければ先発投手の責任」と敗戦を、その右肩に背負った。エースのプライドと意地。そして、「いつかいい流れが来る。それを信じてやる」と自らにも言い聞かせた。

 ついに流れが来た。過去5試合の総得点を軽々と上回る9点の大量援護。「100%勝たないといけない試合。最初から力を入れていきました」と最速149キロの直球を軸に新球のスプリットも織り交ぜ、DeNAの強力打線を6回まで無失点に封じた。7回に2点を失い「悔しかったので」と続投を志願。8回を2失点にまとめた。プロ9年目、通算193試合目の先発登板で自身ワーストの11安打を許しながらも要所を締め、9日の巨人(マツダ)以来20日ぶりの2勝目を挙げた。

 今季から恒例となった自ら描いたイラスト入りのTシャツ姿でお立ち台へ。一緒に上がった田中との2ショットを描き「広輔(田中)の身長(1メートル71)が低いので、小さめに描いておきました」と言って地元ファンの笑いを誘った。ようやく援護に恵まれたエースはしみじみと言った。「これが野球だと思う。点を取れない時は投手が粘って勝たないといけないし、本当に助け合い」。開幕から6試合全てクオリティースタート(6回以上、自責点3以内)。先発の役割を果たし続けたからこその白星だった。

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