DeNA久保 12球団開幕投手オーラス1勝「有頂天になるほど暇じゃない」

[ 2015年4月29日 05:34 ]

<広・D>今季初勝利の久保(中央)は中畑監督(左)とともに梶谷(右)らナインを出迎える

セ・リーグ DeNA1-0広島

(4月28日 マツダ)
 1―0。広島・大瀬良との投手戦を制した快投はまさにエースの姿だった。DeNA・久保が8回4安打無失点で、12球団の開幕投手で最も遅い今季初白星。「僕の1勝目よりもチームの連勝を止めたくなかった。内容は(大瀬良に)完敗。でも野球はチームでやる。勝って良かった」とホッとした表情を浮かべた。

 自分でまいた種を刈り取り、リズムに乗った。初回1死一、二塁で新井の投ゴロを二塁へ悪送球。併殺打で終わるはずが満塁とピンチを広げたが、シアーホルツを外角いっぱいの147キロ直球で見逃し三振、野間も外角低めフォークで投ゴロに仕留めた。2回以降も抜群の制球力で三塁すら踏ませず。「無駄な球は多かったが、粘ることができた」と納得顔だった。

 阪神からFA移籍1年目の昨季はチームトップの12勝。今季は5試合目の初勝利に「一喜一憂しても仕方ない。有頂天になるほど暇じゃない」と素っ気ないが、チームを思う気持ちは誰よりも熱い。3日のヤクルト戦(横浜)で5回7失点KO。試合中にベンチ裏でゴミ箱を蹴飛ばすなど荒れた。悔しさは自身へのふがいなさ。「中継ぎに申し訳ないし、休ませたい。この試合は自分が責任を取る。最後まで投げます」と首脳陣に続投志願するほどだった。

 0―0の9回、久保に代打を送った攻撃で勝ち越し、その裏は新人・山崎康が締めた。エースに白星をつけた意味は大きい。中畑監督が12年の就任以来、唯一対戦カードで勝ち越しがない苦手の広島に無傷の4連勝。7連敗後の今季初の5連勝で貯金を2とした。「うれしいと言うか、あしたデーゲームだから、早く終われて良かった」といつもクールな久保とは対照的に、29日に4年目で初の6連勝を狙う指揮官は「うちも成長している」とご機嫌だった。

 ▼DeNA・川村投手コーチ(久保について)立ち上がりの満塁をしのいだ。初回に尽きる。

続きを表示

この記事のフォト

2015年4月29日のニュース