ロッテドラ2田中、母校へ恩返し!京大ブルペンに屋根つける

[ 2015年4月28日 05:30 ]

先発する29日のマリンフェスタで来場者に配られるレプリカユニホームを手にする田中

 ロッテのドラフト2位・田中英祐投手(23)が29日、西武戦(QVCマリン)に先発でプロ初登板する。注目の1軍デビューを前に、母校・京大に野球部ブルペンの屋根を寄贈する計画を進めていることが27日、分かった。すでに部側には意思を伝えており、今夏完成の見通し。京大野球部からの「第2の田中」誕生をサポートする。

 現役部員の喜ぶ顔が目に浮かぶ。現在、京大野球部グラウンドの一塁側奥に併設されたブルペンに屋根はない。田中が母校への寄付という形で、そこに屋根をつける。「ブルペンに屋根を、という話はしています。(完成すれば)雨の日でも練習できるようになりますね」と明らかにした。

 田中も在学中、何度も雨に泣かされた。ただでさえ学業との両立で練習時間は短かった。せっかく時間を捻出したとしても「雨が降ったら投げることができない。ウエートトレーニングをやるぐらいだった」という。プロ入りの夢をかなえられた背景には、京大野球部での日々がある。だからこそ、文武両道を貫く後輩たちへの「太っ腹プレゼント」という形で恩返しすることを決めた。

 京大関係者によると、費用は約200万円ほどで、すでに図面も完成しているという。5月中に野球部と大学側で設置に関する話し合いの場がもたれ、7月をメドに京都市に申請するという。許可が下りて着工すれば、数週間の工事を経て、関西学生野球秋季リーグ戦までには完成する見込みだ。野球部関係者は「現役選手たちもブルペンに屋根を欲しがっていたし、それは田中の願いでもあった。とても感謝している」と話した。

 プロ入り決定直後から、田中は「文武両道で頑張っている人たちに何かを伝えられる存在になりたい」と繰り返してきた。昨年12月には後輩部員に向けたメッセージを記した色紙を贈っていた。「京大野球部の諸君へ 夢を追え!」。29日、運命のデビュー戦。京大初のプロ野球選手の勇姿を、その熱い思いを受け取った後輩たちが見守っている。

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