“満塁男”健在!鳥谷が走者一掃三塁打「打てて良かった」

[ 2015年4月27日 08:46 ]

<広・神>鳥谷(1)らを出迎えるゴメス(中央左)ら阪神ナイン

セ・リーグ 阪神6―0広島

(4月26日 マツダ)
 青空に舞い上がった大飛球が勝利を決定づけた。阪神は西岡の押し出し四球で点差を2点に広げ、なおも2死満塁で迎えた第4打席。鳥谷のバットが、左腕・河内のカウント2ボール2ストライクから投じた外角よりのスライダーに鋭く反応した。コースに逆らわない基本通りの打撃ではじき返した打球は左中間を深々と破る三塁打。一気に3人が本塁に還ってきた。今季初めて満塁で回ってきた打席で7試合ぶりの打点を記録した。

 「みんでつないで回ってきたチャンスだったので、自分も後ろへつなごうという気持ちだった」

 実は痛みをこらえてのフルスイングだった。4月に入って右脇腹を負傷。18日の巨人戦の試合前は屋外での全体練習を回避し、24日も屋外での打撃練習を取りやめていた。ケガの詳細は明らかになっていないが、軽症ではないと思われる。それでも、現役最長の連続試合出場記録を1490に伸ばした男は、全力プレーでチームをけん引し続けている。

 「あそこは点が入れば良い場面だった。打てたことは良かったと思う」

 これで満塁機の通算成績は127打数51安打117打点となった。打率は・402に上がり、ついに4割を超えた。今季も満塁男は健在だ。

 ケガに強い背番号1は思わぬハプニングにもめげなかった。5回の第3打席ではフルカウントから放ったファウルが球場内の火災報知機を直撃した。その影響で爆音のサイレンが約2分間もスタジアムに響き渡り、試合が一時中断された。

 それでも集中力は切れなかった。再開後の初球をきっちりと三遊間へ運んだ。この回は得点にはつながらなかったが、これで打順の巡りが変わり、続く6回のビッグイニングにつながった。

 チームは最下位転落の危機を回避。試合後は「勝てて良かった」と口にした。V奪回へ燃える虎のキャプテンが満身創痍(そうい)で戦い続けている。

 ≪満塁打率4割超え≫鳥谷(神)が6回2死満塁から左中間へ走者一掃の3点適時三塁打。今季初めての満塁機で勝負強さを発揮した。鳥谷は通算4000打数以上の現役選手31人の中でトップの満塁打率を誇っており、この日の適時打で通算127打数、51安打、満塁打率は大台超えの・402になった。

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