キヨシ“ジェットコースターズ”4連勝!7連敗借金3から一気に貯金

[ 2015年4月27日 05:30 ]

<D・中>中畑監督(左)は笑顔でナインを出迎える

セ・リーグ DeNA5―3中日

(4月26日 横浜)
 縁の下の力持ちへの感謝を忘れない。DeNAナインがマウンド付近で勝利のハイタッチを行っていた時、中畑監督は一塁ベンチ前で好救援した小杉の肩を何度もほぐして、ねぎらった。

 「小杉は素晴らしい。投げるとチームのムードも変わる。後藤の適時打も大きかった。逆転で勝ちをつくれて、これこそチーム力」。ここまで今季先制された試合は4勝11敗だった。2回表を終えて0―3の劣勢から、中畑監督の3つの決断で試合の流れを引き寄せた。

 (1)3点を失った先発の高崎を2回で見切り、3回から7年目右腕・小杉を投入する。捕手も黒羽根から嶺井に交代。

 バッテリーを早々に代えて配球パターンを変えた。1点差に詰め寄った3回2死一、三塁でも小杉に代打を送らず、空振り三振。小杉は「打線が良いのでゼロに抑えれば勝ち越してくれる」と3回無失点の好救援で中日打線の勢いを止めた。

 (2)1点を追う5回2死三塁で代打・後藤が右中間フェンス直撃の同点適時二塁打。

 後藤を今季代打起用したのは全て終盤の7回以降。「ゴメス(後藤)はとっておき」と話していたが勝負所と見極め、5回に切り札を投入。見事に期待に応えた。

 (3)6回から3番手で登板した国吉が2回完全投球で今季2勝目。

 国吉は不調で9日に2軍降格。その際、首脳陣から1軍に残す案も出されたが、指揮官は「今は球に力が乗りきっていない」と再調整を命じた。24日に昇格したばかりの6年目右腕は「何とかいい形で後ろにつなごうと思った」と最速152キロの直球を武器に抑える。

 11日の単独首位から7連敗。そしてセ・リーグで唯一となる今季2度目の4連勝を収め、再び貯金をつくった。浮き沈みの激しい「ジェットコースター野球」だが、中畑采配で拾った白星の意義は大きい。もう奈落の底には落ちない。

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2015年4月27日のニュース