昨年は大谷の誕生日!中田26歳バースデー弾は2度目“平成のON”連続弾

[ 2015年4月23日 06:30 ]

<西・日>4回1死、左越えに7号ソロを放つ中田

パ・リーグ 日本ハム5-1西武

(4月22日 西武D)
 日本ハムの中田翔内野手(26)は26歳の誕生日を迎えた22日、西武戦でプロ8年目で初めてのバースデーアーチを放った。4回にリーグトップの7号となるソロ本塁打。直前には大谷翔平投手(20)が先制2号ソロを放ち、中田と大谷による2度目の2者連続アーチとなった。前回の2者連続弾は、大谷の20歳の誕生日だった昨年7月5日のロッテ戦。「平成のON」が誕生日を祝い合うかのようなアーチの競演を見せた。

 興奮の余韻が残っていた。4回1死から3番・大谷が右翼席へ先制2号ソロ。スタンドが歓声で沸く中、4番・中田はゆっくりと打席に入った。「翔平が強烈な一発を打ってくれたので、ここは負けられへんと思った。一発を狙っていた」。大阪桐蔭高時代は、中田もエース兼4番の二刀流だった。3回まで1安打と好投していたルブランは気落ちしているはず――。投手心理を読んで初球を狙った。

 内角高めのチェンジアップ。技巧派左腕をイメージし、試合前の練習から緩い球を打ち込んでいた。入念な準備はウソをつかない。打球は左翼席へ吸い込まれた。15日のロッテ戦(札幌ドーム)以来となるリーグトップの7号ソロ。「(三振に終わった2回の)1打席目にファンがハッピーバースデーを歌ってくれた。何としても打ちたかった」。応援してくれるファンへプロ8年目で初めてバースデー弾を贈った。

 それにしても「平成のON」には華がある。中田と大谷のアベック弾は3回目。2者連続アーチは昨年7月5日のロッテ戦(QVCマリン)に続く2回目だが、前回は大谷の20歳誕生日でもあった。「他人のことに興味ない」と公言する中田だが、このときの記憶は鮮明だった。「ロッテ戦やろ。切磋琢磨(せっさたくま)してチームを引っ張っていきたい」と、大谷とともにチームを引っ張る思いを強くした。

 不滅のV9を達成した巨人・王、長嶋の「ONアベック弾」は106試合。87勝16敗3分けで勝率・845を誇るが、2人で誕生日に祝砲を打ち上げたのは、王の誕生日である62年5月20日の国鉄戦だけ。長嶋の誕生日が開幕前の2月20日ということもあるが、2者連発は最後までなかったのだから「新ON」の役者ぶりは際立つ。

 試合前、栗山監督は「ホームランを打ってくれ」と就任4年目で初めて中田に頼んだ。打線が最近4試合で計9得点と苦しんでいたからだ。指揮官は「(誕生日にアベック弾が出るのは)偶然じゃない。みんなが喜ぶところで打つのがスター」と目を細めた。「このまま1位を譲ることなく突っ走っていきたい」。自ら誕生日を祝った主砲の言葉は頼もしかった。

 ≪口火は全て後輩から≫日本ハムは4回に大谷、中田がルブラン(西)から連続アーチ。両者のアベック本塁打は昨年8月12日のロッテ戦以来通算3度目で連続弾は昨年7月5日のロッテ戦以来2度目だ。なお、両者のアベックは全て大谷が口火を切りチームは3連勝になった。

 ≪助っ人からは初≫大谷は先制の2号。決勝本塁打は昨年7月5日、今季4月1日にいずれもロッテ戦でマークして以来3本目になるが、シーズン2本は初めてだ。また、チーム20試合目、自身31打席目での2号は、昨年の52試合目、13、14年の95打席目を抜く最速ペースで、外国人からは初アーチになった。

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