ロッテドラ2田中 マー君&ダル超え!29日、満員デビュー確実に

[ 2015年4月21日 05:30 ]

ロッテの田中

 注目度はマー君、ダル超えだ。ロッテの京大出身のドラフト2位・田中英祐投手(23)の1軍デビュー戦となる29日の西武戦(QVCマリン)の前売りチケットがほぼ完売状態であることが20日、分かった。残りのチケットも数日中には売り切れる見通しで、定員3万100人の同球場が、今季初の満員札止めになることは確実だ。シーズン開幕戦を除いた4月の主催試合で前売り券が完売となれば球団史上初。京大初のプロ野球選手は3万人超の大声援を背に受けながら運命のマウンドに上がる。

 田中の注目度は、球界トップクラスであることが証明された。球団によると、29日の西武戦のチケットは指定席、自由席ともに前売り券がほぼ完売状態。球団職員は「過去に例がないほど売れている。現時点で2階席や三塁側に若干の空席はあるが、これもほとんど残っていない」とホクホク顔だ。当日はQVCマリンが満員になることは間違いないという。

 本拠地デビュー戦で観客3万超えとなれば05年のダルビッシュ有(当時日本ハム、現レンジャーズ)、07年の田中将大(当時楽天、現ヤンキース)を超える観客動員になる。昨季、同球場で3万人を超えたのは里崎智也氏(現球団スペシャルアドバイザー)の引退セレモニーが実施された9月28日のオリックス戦(3万76人)1試合のみで、田中の注目度がずばぬけていることが分かる。

 祝日の29日は今季から行うファンサービスのイベント「第2回マリンフェスタ」で、入場者全員に当日選手が着用するマリンブルーの限定ユニホームのレプリカが無料配布される。さらに田中の1軍デビューが重なったことで、球団に「本当に29日に投げるのか?」「チケットはまだあるか?」などの問い合わせが殺到し、チケットの売り上げも飛躍的に増えた。また、京大出身ということで関西の報道各社からの取材申し込みも舞い込むフィーバーぶりだ。

 デビュー戦が満員確実だと伝え聞いた田中は「凄くいい舞台を用意していただいた。内容うんぬんより、こんな投手だということを知ってもらいたい。応援したくなるような投球を見せられれば」と喜んだ。その一方で「友達から“チケット取れる?”って言われるんですけど、もうないですよね…」と苦笑も。落合投手コーチは「満員の中で投げられるのは幸せなこと」と期待し、通常のものよりも軽い当日の限定ユニホームに慣れるため、同ユニホームを着て練習する特別プランも明かした。

 今後は24日のイースタン・リーグの日本ハム戦(鎌ケ谷)で最終調整を行い、注目の1軍デビュー戦に臨む。この日は2軍施設(さいたま市)でキャッチボールやシャドー投球など軽めのメニューをこなした。「やりたいことはできている。当日は、ファンの皆さんの大声援を力に変えたい」。3万超の大観衆の前で、頭脳派右腕がいよいよベールを脱ぐ。

 ◆田中 英祐(たなか・えいすけ)1992年(平4)4月2日、兵庫県高砂市生まれの23歳。米田西小4年から「塩市少年野球団」で野球を始め、三塁手、外野手、捕手。白陵中で投手に。白陵高では1年秋からエース、2年夏の兵庫大会3回戦進出が最高成績。現役合格した京大では1年春から登板して通算8勝31敗。3月29日にイースタンDeNA戦(ロッテ浦和)に先発し7回無失点でプロ初勝利を挙げた。50メートル走6秒7、遠投110メートル。1メートル80、75キロ。右投げ右打ち。

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