ゴメス 黒田は日本行きの“恩人” 対戦見た和田監督直感「使える」

[ 2015年4月11日 05:30 ]

左打席で打ち込むゴメス

セ・リーグ 阪神-広島(雨天中止)

(4月10日 甲子園)
 黒田を打って、連敗を止める! 阪神は10日の広島戦(甲子園)が雨天のため今季初めての中止。5連敗中の流れを変えて一気に勢いを取り戻すには、11日に対戦する広島の黒田を攻略したい。メジャーで対戦経験のあるゴメス、そして福留の中軸2人がけん引する。

 プロ野球界で今もっとも注目されている投手との対戦に腕ぶしている男たちが、阪神にいる。広島・黒田のフロントドアもバックドアも打ち返してみせる―。まずは主砲・ゴメスだ。

 レッドソックス時代の12年7月6日に、ヤンキースの主戦級だった黒田と対戦して三ゴロ、空振り三振、左前適時打の3打数1安打で1打点。日本で3年ぶりに顔を合わせることになり、「数字が示す通りにいい投手」とメジャー7年間で79勝の実績に敬意を示すが、苦手意識はない。

 実は、そのヤンキース戦はゴメスが日本のプロ野球にくるきっかけとなる運命の一戦だった。13年オフに新外国人獲得の調査をしていた和田監督が、その試合で黒田の外角スライダーを左前打し、またボール球になる外角スライダーは見逃したゴメスの映像を見て、「これなら日本で使える」と直感。多くの右の助っ人大砲が苦しむ外スラの対応力が、多数いた候補者の中から白羽の矢が立つ決定打となっていた。

 この日、ゴメスは室内で打撃練習に1時間をかけた。8日のDeNA戦で8試合ぶりの打点を挙げて、9日の同戦と2試合連続マーク中。調子は上向きで、来日を“後押し”してくれた黒田に、バットでお礼をするときがきた。

 もう一人は福留だ。中日時代、ともにメジャーへ渡る前に112打数37安打13打点(打率・330)。その37安打は現役選手では最も多い。大リーグのカブス在籍時も9打数3安打。ポストシーズンでも1打数1安打しており、日米で打ちまくっている。

 再戦前日のこの日は何を質問されても無言だったが、黒田の日本復帰が決まった直後には「いいイメージと悪いイメージで言えば、いいイメージなんでしょうけど」と本音ものぞかせている。旧交を温めたい気持ちだけで、きょうを迎えるつもりはない。

 5連敗中で借金2。今季初めての降雨中止は4番打者と6番打者にとって、ビッグネームを仕留めるためのいい休養となったはずだ。

 ≪相性○≫福留が日本で黒田と対戦するのは中日時代の07年以来8年ぶり。9シーズンで打率.330、4本塁打、13打点と相性がよかった。07年オフ、2人はともにFAでメジャー移籍しており、米国では9打数3安打の打率.333。08年のプレーオフ地区シリーズでも1打数1安打している。

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2015年4月11日のニュース