明徳出身拓大ルーキー・岸 3番DHで一刀流デビュー 東都開幕

[ 2015年4月7日 05:30 ]

東都・満開の桜をバックに健闘を誓った拓大の1年生コンビ・岸(右)と森

 まずは一刀流だ。東都大学野球の春季リーグ戦が、7日、神宮球場で開幕する。拓大は昨秋王者の駒大と対戦。甲子園に春夏通算4度出場し、通算6勝を挙げた明徳義塾(高知)出身の岸潤一郎投手(1年)は右肩痛の影響で今春は打者に専念。二刀流デビューこそならなかったが、高校通算24本塁打の長打力で打線をけん引する。

 注目の二刀流ルーキーが、いきなり神宮デビューする。昨秋王者の駒大との開幕戦。「3番・DH」で起用されることが濃厚な岸は「自分のことはいいのでとにかくチームに貢献したい。優勝したい」と意気込んだ。

 明徳義塾時代はエースで4番。投打でプロから注目されたが「ドラフトで上位指名される選手にはなれていない」とプロ志望届は提出せず、大学に進学した。拓大の練習に合流した1月、投球時に右肩を痛めた。「僕には打撃がある」と切り替え、打撃に専念。開幕スタメンの座をつかんだ。

 金属バットから木製バットに変わり「芯で捉えないと飛ばない。最初は戸惑った」と言う。持ち前のクレバーさで先輩の打撃練習を観察。「トップの位置を高く保って振り下ろす意識でやったらコツがつかめた」と手応えをつかみ、3日の流通経大との練習試合で4打数4安打をマークした。先輩にも恵まれた。コーチ役も務める4年生投手・高橋諒に「アイシングやマッサージをしてくださって、本当に感謝している」と頭を下げた。

 4番には小6時に「オリックスジュニア」で同僚だった大阪桐蔭の昨夏優勝メンバー・森が起用される予定で「一緒に引っ張っていければ」と岸。早ければ5月にも投球練習が再開できる見通しで「やっぱり投げたい。投打の両方で頑張りたい」と二刀流デビューを目指す。

 ◆岸 潤一郎(きし・じゅんいちろう)1996年(平8)12月8日、兵庫県生まれの18歳。小2から野球を始め、尼崎中央中では「西淀ボーイズ」に所属。明徳義塾では1年春からベンチ入りし、甲子園には4度出場。3年時には高校日本代表入りし、U―18アジア野球選手権で準優勝した。1メートル73、74キロ。右投げ右打ち。

 ▼駒大・巻木周平主将 オフ中に自分たちの野球をすれば負けないと確信できた。リーグ戦でも実践して優勝したい。

 ▼国学院大・柴田竜拓主将 チーム一丸で戦い、リーグ戦を通して成長していきたい。今年こそ必ず優勝します。

 ▼中大・神里和毅主将 チームはいい雰囲気だし、打線の調子がいい。自信があるので打撃でもり立てたい。

 ▼亜大・北村祥治主将 「顔晴る(がんばる)」をスローガンに、今年こそは絶対に日本一を獲る。

 ▼拓大・大熊慎也主将 「凡事徹底」を合言葉に立て直してきた。元気と結束力でピンチをチャンスに変え優勝を狙う。

 ▼専大・高原悠主将 1部には各チームに好投手がたくさんいる。自分たちの打ち勝つ野球で1部に臨みたい。

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2015年4月7日のニュース