23歳マイナー降格に波紋 両リーグトップ9発なのに…選手会抗議声明

[ 2015年4月1日 05:40 ]

カブスのブライアント(AP)

 カブスは30日(日本時間31日)、将来のスター候補と言われるクリス・ブライアント内野手(23)にマイナー行きを通告した。招待選手としてメジャーキャンプに参加し、オープン戦は両リーグトップの9本塁打、打率・425、15打点をマークしていた。1年でも長く保有権を持つための措置で、大リーグ内に大きな波紋が広がった。

 大リーグではメジャーで6シーズン過ごすとFAを手にできる。1シーズンの基準は172日のメジャー登録。メジャー経験のないブライアントのデビューを12日遅らせれば、FA取得を2021年まで1年先送りにできる、という算段だ。

 大リーグ選手会は「野球界にとって悪い一日だ」と抗議声明を発表。あしき前例にもなりかねないため、代理人のスコット・ボラス氏も「最高の選手なくして、MLBではない」と怒りをぶちまけた。カ軍のセオ・エプスタイン編成担当取締役は「今はこれが正しい判断。メジャーでのスタートは先になるが、彼は我々にとって重要な役割を担う」と話した。

 ◆クリス・ブライアント 1992年1月4日、ネバダ州ラスベガス生まれの23歳。サンディエゴ大から13年ドラフト1巡目、全体2位指名でカブスに入団。強打の三塁手で、昨季2Aと3Aの通算で、打率・325、43本塁打、110打点。権威あるベースボール・アメリカ誌の今年度有望若手ランキングで1位に推された。1メートル96、98キロ。右投げ右打ち。

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