西武・牧田“岸の代役”開幕投手濃厚に「言わなくても分かるでしょ」

[ 2015年3月23日 05:35 ]

<西・D>2回を無失点に抑えた牧田

オープン戦 西武4-0DeNA

(3月22日 西武D)
 西武・牧田和久投手(30)が、開幕戦となる27日のオリックス戦(西武プリンスドーム)で先発を務めることが22日、濃厚となった。開幕投手に指名されていた岸が、21日のDeNA戦(同)で左脇腹痛を発症。都内の病院で「炎症」と診断され、回避が決定した。5年目で初めて大役を務める右腕は、「開幕投手はプロ野球、チームの顔。光栄なこと。緊張すると思うが、窮屈にならないようにしたい」と表情を引き締めた。

 牧田はこの日、DeNA戦(同)に先発。当初は50~70球を予定していたが、2回1安打無失点の16球で降板し、中4日で迎える開幕戦に備えた。西武では、先発投手は登板日の翌々日に休養を取ることが基本。だが、牧田は急きょ、登板翌日の23日を休養日に充て、残りの3日間で開幕までの最終調整を行うことにした。

 岸から「こういう形になって申し訳ない」と謝罪を受けたという選手会長。首脳陣は代役を明言していないが、牧田の発言を伝え聞いた田辺監督は「自覚があるということで頼もしい」と信頼を口にした。指揮官は代役に「経験と安定感」を求めており、13年から侍ジャパンに選出されるなど大舞台を経験してきた右腕は適任といえる。

 昨季はチームで唯一ローテーションを守りきったが、8勝9敗。2年連続で2桁勝利を逃した。今キャンプでは1日313球の投げ込みも敢行したサブマリン。自身も代役を務めることを明言しなかったが、「皆さんが思っている通り。言わなくても分かるでしょう。勝ちにこだわりたい。一生に一度あるかないかだと思うので」と力を込めた。投げ合う相手はオリックスのエース金子の代役、ディクソン。岸と同い年の30歳が責任感に燃えている。

 ◇主なサブマリンの開幕投手◇

 ▼杉浦忠(南海)長嶋茂雄と同期だった立大時代にアンダースローに。1958、59年は白星。60年は敗戦投手も、65年に再び勝利投手に。

 ▼足立光宏(阪急)1965、72、73年。65年に黒星を喫するなど、3試合で勝ち星なし。それでも65年は15勝、72年は16勝を挙げた。

 ▼山田久志(阪急)1975~86年。サブマリンの代名詞的存在で、12年連続はプロ野球記録。開幕戦8勝も日本歴代2位の記録として残る。通算284勝。

 ▼葛西稔(阪神)1991年に8勝を挙げ、翌92年のヤクルト戦で開幕投手を務める。しかし7回5失点で黒星。

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2015年3月23日のニュース